【ソウル聯合ニュース】韓国の李洛淵(イ・ナギョン)元首相は22日、16日に開かれた韓日首脳会談について、フェイスブックに「両国政府の期待とは異なり、両国関係の脆弱(ぜいじゃく)性と限界をあらわにし、新たな危機をつくった」として、「双方の間違った姿勢が合作した惨事」と書き込んだ

 李氏は大手紙の東京特派員などを務めた「知日派」で知られ、現在は米国に滞在している。文在寅(ムン・ジェイン)前政権で首相に就いた。

 李氏は「韓国側は歴史への浅い知識と偏った認識、国政に対する鈍感さと即断で過ちを犯した。日本側は真実を糊塗(こと)する自己中心的な歴史認識、韓国に対する隠された傲慢を津波のように注ぎ込んだ」と批判。「韓日関係は改善しなければならない」としながらも、「民族の精気と普遍的正義、三権分立と歴代政権の立場も生かしながら韓日関係を改善するよう最後まで努力すべきだった」と強調した。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が21日の閣議で、ドイツとフランスの関係を取り上げ、「韓日関係ももう過去を乗り越えなければならない」と言及したことに対しても「ドイツは加害の歴史を今も反省し謝罪しているが、日本は違う」と指摘した。また、「尹大統領は閣議で韓日関係改善の当為性を長々と述べたが、その方法の善し悪しについては言わなかった」とし、「国民の困惑と怒りは韓日関係改善のためではなく、その方法のためだということを知ってほしい」と訴えた。

 そのうえで、「両国は事態を直視し、収拾の知恵を出してほしい」とし、「方法があるかもしれない。このままでは難しい」と強調した。