マヨネーズやトマトケチャップを冷蔵庫で保存する際、どのように置いているでしょうか。チューブの先端を上に向けた状態で保存する人もいれば、先端を下に向けた状態で保存する人もいるようです。マヨネーズやトマトケチャップは、どの向きで保存するのが正しいのでしょうか。メーカー2社に聞きました。

開封後は冷蔵保存を

 まず、マヨネーズの適切な保存方法について、「キユーピー マヨネーズ」などを製造する、キユーピー(東京都渋谷区)の広報担当者に聞きました。

Q.マヨネーズを冷蔵庫で保存するときは、チューブの先端を「上」「下」「横」のどちらに向けた方がよいのでしょうか。置き方によって、品質が変わる可能性はあるのでしょうか。

担当者「どの向きであっても、マヨネーズの品質に影響を及ぼすことはありません。ただ、冷蔵庫内で冷気が直接当たるような場所に置くと、マヨネーズが分離する可能性があるので、ドアポケット付近で保存するのをお勧めします。

中身が少なくなってきたら、空気を入れてチューブの先端を下に向けた状態で保存すると、残りのマヨネーズがキャップの方に集まってくるので使いやすくなります」

Q.開封したマヨネーズは、必ず冷蔵保存しなければならないのでしょうか。それとも、常温保存でも問題ないのでしょうか。

担当者「開封前は常温保存で構いませんが、開封後は冷蔵庫で保存し、1カ月程度で使い切っていただくことをお願いしています。マヨネーズには酢が多く含まれているので、サルモネラや大腸菌群のような菌が増えることはありません。ただし、マヨネーズに含まれる油は酸素に触れると酸化し、おいしさが損なわれます。酸化をなるべく抑えるためにも、低温保存をお勧めしています」

 続いて、「カゴメトマトケチャップ」などを製造するカゴメ(名古屋市中区)の広報担当者に聞きました。

Q.トマトケチャップを冷蔵庫で保存するときは、チューブの先端を「上」「下」「横」のどちらに向けた方がよいのでしょうか。

担当者「どの向きでも内容品質に影響はありませんが、開封後、静置しておくと液体部分が分離し、注ぎ口の部分にたまってしまうことがあります。そのため、容器の先端を下に向けて保存すると、分離した液体が漏れ出てしまうことがあるので、開封後は、先端を上に向けた状態での保存をお勧めしています。もし分離してしまった場合は、容器をもんだり、揺り動かしたりして充分に混ざるようにすると、元の状態に戻ります。

なお、チューブの中の空気をしっかり抜くと、分離を防ぐことができます。トマトケチャップが飛び出ないよう注意しつつ、チューブを押して空気を抜いてから保存いただくとよいです」

Q.開封したトマトケチャップは、必ず冷蔵保存しなければならないのでしょうか。それとも、常温保存でも問題ないのでしょうか。

担当者「開封後、時間がたつにつれて風味が落ちてきます。品質の劣化をできるだけ抑えるためにも、開封後は必ず冷蔵庫で保存するようお勧めしています。

トマトケチャップには、酢や糖類、食塩などが含まれているため、冷蔵庫で保存すればすぐに傷むことはありませんが、おいしくお召し上がりいただける期間の目安として、開封後1カ月程度でお使いいただくよう、お勧めしております」

 冷蔵庫でマヨネーズやトマトケチャップを保存する場合、マヨネーズはドアポケット付近に置き、トマトケチャップはチューブの先端を上に向けた状態で置くのがポイントです。中身が分離してしまう場合、置き方を見直してみてはいかがでしょうか。