小麦粉と卵を混ぜた生地の中に餡を入れて焼いた、丸い形の「アレ」のことを、最近は「ベイクドモチョチョ」なんて呼ぶ人もいる。

ネットの掲示板上に書き込まれ、SNS上などでも話題になったこの呼び方は、到底和菓子を指すものとは思えない。

しかし、そんなヘンテコな名前で呼ぶにふさわしい、ユニークな「アレ」を売る店が、町田にある。

それが、東京都町田市・町田仲見世商店街入口にある和菓子屋「マルヤ製菓」だ。同店の公式インスタグラムを覗くと、とんでもなく鮮やかな青緑色のペーストが詰められた「アレ」が目に飛び込んできた。投稿によるとこれは夏季限定の「ラムネあん」味らしい。

他にも、「角煮」や「マヨハム」といった、一風変わったフレーバーの「アレ」がたくさん紹介されていて......なんだろう、この「ベイクドモチョチョ」感は!?

Jタウンネット記者は16日、同店代表の鈴木志歩さんに、なぜこんな不思議な「アレ」を作っているのか聞いた。

全部で、37種類!

鈴木さんによると、同店の「アレ」は、「大判焼き」。38年前に販売を始めたころは、スタンダードな味だけを扱っていた。それがいつの間にか増えていき、先代が代表を務めていた20年ほど前の時点で、すでに10種類くらいの味があったという。

そしてさらにラインアップが増えていき、今では季節限定の味も含めて37種類ものバリエーションがあるそうだ。

「味のアイデアは、思い付きです。店の従業員の『こんなのあったらいいんじゃない』という提案や、お客さんからの『こんなの欲しい』といった声をヒントに試作して、その中で商品化できそうなものを商品化していった感じですね」(鈴木さん)

変わり種の中で特に人気なのは「クリームチーズ」や「フォンダンショコラ」、「もち明太チーズ」。鈴木さんのおすすめは、「もちチョコ」や「もち明太チーズ」、「角煮」など自家製の材料を使っている味だという。

気になった方は一度足を運んでみてはいかがだろう。種類が多すぎて悩んじゃう! という人はいっそのこと、何度も通って全種類コンプリートを目指してみるのも、いいかもしれない。