元フランス代表MFジェローム・ロテン氏が、自身の古巣であるパリ・サンジェルマン(PSG)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシとの契約問題について言及した。8日、スペイン紙『アス』がコメントを伝えている。

 現在35歳のメッシは2021年夏に約16年に渡って在籍したバルセロナを退団し、PSGに加入した。フランスでの初年度は適応に苦戦したものの、迎えた今シーズンは強力攻撃陣の主軸として躍動。開幕からここまで公式戦25試合に出場し15ゴール14アシストをマークしている。1年間の延長オプションは付随しているものの、同選手とPSGとの現行契約は今年6月末までとなっており、去就には注目が集まっている。

 PSG側はメッシの残留を望んでおり、契約延長に向けた選手側との交渉をすでに開始。一部では古巣バルセロナ復帰の噂も挙がっているメッシだが、選手本人はPSGでのプレー継続を前向きに検討しているとも伝えられており、最低でもあと1シーズンはフランスでプレーする可能性が高いと見られている。

 しかし、クラブOBの中にはメッシとの契約延長に否定的な考えを示す人物もいるようだ。かつてPSGで公式戦通算180試合出場13ゴール41アシストという成績を残し、フランス代表としてEURO2004にも出場したロテン氏は、フランスメディア『RMC』に対して次のようにコメント。メッシとの契約延長交渉に臨む古巣に苦言を呈した。

「メッシとの契約延長なんて馬鹿げている。MMN(メッシ、キリアン・エンバペ、ネイマール)をマネジメントするのは簡単なことではない。そして給与の問題もある。PSGがファイナンシャル・フェア・プレーで問題を抱えているのを見てきた。人件費が膨れ上がっているからだ。メッシの給与は相当な金額だ。これを節約できれば、新たな選手を獲得しスカッドを強化することができるだろう」

「メッシを残留させるのは非常に悪い考えだ。彼はクラブを前進させることに関心がない。ファンにも感謝せず、頭を下げてロッカールームに引き上げるだけだ。得点を決めた時は彼の名前が叫ばれるが、それに感謝を示すようなジェスチャーをしている姿を見たことはない」