メッツの大富豪コーエンオーナー「もっと自分自身のことを考えるべき」

 一流選手の獲得にお金を使うことは決して悪いことじゃない。メッツの大富豪スティーブ・コーエンオーナーは他球団のオーナーたちから不満や不平が出ていることについて反論した。米メディア「ヤフースポーツ」が伝えている。

 メッツの2023年の年俸総額は3億6990万ドル(約484億9200万円)。2位のヤンキースの2億8850万ドル(約378億4000万円)より1億ドル近く多い。他球団に比べて年俸総額を上げすぎない。暗黙のルールを破ったとも指摘されているが、大富豪オーナーは反論した。

「皆さんが聞いていることは私も聞いている。私に不満を持っていることを、だ。もっと中立の立場を取っている人たちにも、ファンに(お金を使っていないと)責められている、と言われる。私にしてみれば、見る相手が間違っていると思う。彼らは私のせいにしているのだ。もしかすると、もっと自分自身のことを考えるべきなのかもしれない」

 メジャーには年俸総額が一定の基準(2023年は2億3300万ドル=約305億5000万円)を超えたチームに求められる贅沢税(課徴金)がある。昨季はメッツが史上最高額の2億9980万ドル(約393億円)と基準額2億3000万ドル(約301億5000万円)を大きく超えた。だが、コーエンオーナーは課徴金をしっかり払う心づもり。一流選手らと契約する中で、何もルールは破っていないと主張した。

「他のチームがどう運営するかは、私の責任ではない。本当に私に責任はない。それは私の仕事ではない。そして、野球には格差が存在する。それが事実であることはみな知っている。私はルールに従っている。MLBがルールを設定し、私はそれに従っているのだ」

 ファンとしてはコーエンオーナーが作るドリームチームを見てみたいもの。2023年オフには史上初の5億ドル(約655億6000万円)契約とも言われる大谷翔平投手がエンゼルスからFAとなる見込みだ。他のオーナーたちの“文句”にも屈しない大富豪オーナーは、どんな動きを見せるのだろうか。(Full-Count編集部)