このほどアメリカのある害虫駆除業者の男性が、キツツキによって外壁に穴を開けられた家の修繕作業を行った。男性は家の内部から壁の中を調べようと穴を開けたところ、キツツキの“置き土産”が山のように溢れ出たため唖然としたという。米メディア『ABC7 News』などが伝えている。

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米カリフォルニア州ソノマ郡サンタ・ローザで害虫駆除会社「Nick’s Extreme Pest Control」を営むニック・カストロさん(Nick Castro)が先月25日、Facebookに写真を投稿したところ多くの人に注目された。

ニックさんはネズミや害虫などの駆除に20年以上も携わってきたが、ある民家で目撃した光景はこれまでで最も驚くべき出来事だったそうだ。当時のニックさんは、キツツキによって外壁にいくつもの穴を開けられてしまった客からの依頼で、家の壁を調べていたという。どうやらキツツキは開けた穴に餌となるドングリを詰めこもうとして、そのまま外壁と内壁の間にドングリを落としていたようだ。

ドングリは壁の中で蓄積されていたため、ニックさんは家の内側の壁に約20センチ四方の穴を開け、そこから取り除こうとした。ところがドングリはニックさんの想像以上に壁の中にあったようで、穴から溢れるようにして出てきたのだ。さらにニックさんが穴に手を入れて掻き出してみたところ、部屋一面がドングリでいっぱいになってしまった。その重さは合計で約700ポンド(約318キロ)もあったそうだ。

ニックさんがFacebookのコメント欄で明かした内容によると、キツツキは煙突の周囲の外壁に100個以上の穴を開け、さらに屋根裏の換気口から内側にも侵入していたようだ。そして壁の中のドングリは、階下から屋根裏まで約20フィート(約6.1メートル)の高さまで蓄積されていたという。

ニックさんが投稿した大量のドングリの写真には、このような声が届いた。

「(蓄えが)まるで鳥界のビル・ゲイツだね!」
「キツツキとリスのためにドングリは森に戻してあげて欲しいな…。」
「キツツキはショックだろうね。一生懸命に溜めたものが全てなくなってしまったんだもの。大富豪が不眠不休で稼いだお金を突然失うのと一緒だね。」

なおメディアのインタビューに応じたニックさんは、次のように語っている。

「ドングリが次から次へと出てきて止まらなくなったんです。僕は当初、壁の中に家の高さの4分の1程度のドングリが詰まっていると思っていました。だけど実際には屋根裏の高さまで山のようにあったんです。」

壁からドングリを取り除いたニックさんは「全ての動物は人道的に扱われ、安楽死させるようなことはない」という彼の会社のポリシーに則り、キツツキを捕獲することなく外壁の穴を修復し、外壁を守るためプラスチック製の外装材を施工したそうだ。

ちなみに2021年の秋には、ノースダコタ州在住の男性が4日間駐車していた車のエンジンルームにぎっしりと詰め込まれたクルミを発見した。クルミはリスが運んできたものだったが、付近には何台か駐車してあるもののこの男性の車にだけクルミを運んでくる“謎行動”が話題を集めていた。

画像は『Nick’s Extreme Pest Control 2023年1月25日付Facebook「Came across this on a job.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)