この楽曲は“心意気、泥臭さ、誠実さ”を表現しており、目標へ向けて全力で進む熱い想いがそれぞれの歌声にもこもっている。

見事に揃ったユニゾンは、ソロアーティストとしても個性を磨く、全員がエースのROF-MAO最大の強み。サビの決めポーズに撃ち抜かれないリスナーはいないだろう。

「I wanna! You wanna!」ROF-MAO
2022年4月13日発売の1stミニアルバム『Crack Up!!!!』の収録曲で、KEYTALKのボーカル&ベースをつとめる首藤義勝の提供曲。ベースは首藤、ギターに神はサイコロを振らない・吉田喜一が参加。『木10!ろふまお塾』season2のエンディングテーマでもある。MVは685万回再生(2023年1月31日現在)にのぼる。

首藤節とも言える、ノリの良い踊れるロックサウンドに、4人のカッコ良さの中にも無邪気さが残る歌声が似合う。

歌詞割りもそれぞれの性格や関係性に合わせているようで、誰がどのパートを歌っているかに注目するとさらに面白い。個性的な4人がひとつになって盛り上がるサビは、一緒になって飛び跳ねたくなる。

「Abyssal Zone」Nornis
2022年6月23日に配信リリースされたユニット初のオリジナル楽曲。同日公開されたMVの再生回数は463万回(2023年1月31日現在)超えだ。

壮大なオーケストラにも負けないNornisの透明感抜群の歌声が、楽曲の幻想的なイメージを作り出している。ふとした息遣いや声の揺らぎが、不安定な心を映すように切なく響く。

なかでも町田ちまのロングトーンは傑作。そしてそれを支える戌亥とこと朝日南アカネの深みのある低音のマッチも良い。歌姫たちの力強い歌声に圧巻のひと言。

「勘冴えて悔しいわ」Nornis
ずっと真夜中でいいのに。の「勘冴えて悔しいわ」のカバーで、2022年11月28日に公開されてから早くも50万回再生(2023年1月31日現在)を突破。

スピード感のあるメロディに乗せて畳みかけるように言葉が紡がれるのが特徴的だが、どの音もこぼさずクリアに発声していて楽曲へのリスペクトを感じる。

それでいてアレンジも効かせた、重めの歌詞をスタイリッシュで爽やかに表現している点がNornisらしい色として楽曲に違った魅力をプラスしている。

タイプの違う特性を持つ歌声の3名だからこそ、声が重なり混ざり合った時の美しさに心が沸き立つ。

「1000年生きてる」月ノ美兎
いよわ feat.初音ミクの「1000年生きてる」のカバーで、2022年5月30日に公開された動画は269万回再生(2023年1月31日現在)を突破。

特徴的なメロディを巧みに歌いこなす委員長。徐々に感情を吐き出していく一連の流れも素晴らしく、一つひとつの言葉を立てる歌い方もあってとても聴きやすい。

一聴した時の楽曲としての心地良さと、危うさを孕んだ歌詞を歌いこなすミステリアスさも魅力的。

「死ぬのが怖い」と明かしている委員長が抱く、“リスナーの心の中でいつまでも生き続けたい”という願いが歌詞の言葉と重なり、VTuberとしての生き様にも感じられた。

「それゆけ!学級委員長」月ノ美兎
委員長がかねてよりファンを公言するササキトモコ提供の1stシングル。発売日の2020年10月7日に公開された80年代アニメのオープニングを彷彿とさせるMVは、VTuber楽曲大賞2020にてMV部門第1位を獲得し、241万回再生(2023年1月31日現在)を超えている。楽曲自体も懐かしい雰囲気の曲調で、どの年代のリスナーもほっこりするはず。

歌詞にはヒーローのようなポジティブなメッセージが綴られている。リスナーというクラスメイトをまとめる学級委員としての心意気に感動を覚えるだろう。

ピュアな高校生らしさとかわいさ全開のアイドルっぽさが感じられる歌唱が癖になる、VTuber月ノ美兎を象徴する代表曲だ。

■勢いが止まらない!にじさんじ最新情報
VTuber激戦区の今、勢いに乗るにじさんじは音楽の分野でもリスナーを虜にしている。

業界の最前線を走るにじさんじがこれからどんな展開を見せてくれるのか、ぜひ今後の活躍を追いかけてほしい。

TEXT MarSali