米時間25日、火星の調査を行っている研究グループが高解像度カメラによって撮影された火星表面の写真を公開した。写真にはデコボコとした地表が写っているのだが、そこに“クマの顔がある”と話題になっている。円の中に小さな目が2つと鼻や口のような部分も確認でき、「エイリアンに遊ばれているのかも?」などジョークを飛ばす声があがっているという。英メディア『The Independent』などが伝えた。

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話題の写真を公開したのは、米アリゾナ州ツーソンにあるアリゾナ大学にて火星で撮影された写真の調査を行っている研究グループだ。同研究グループではNASA(アメリカ航空宇宙局)が2005年8月12日に打ち上げた火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」に搭載された高解像度撮像装置「HiRISE(The High-Resolution Imaging Science Experiment)」によって撮影された写真を調査し、FacebookやYouTubeなどで紹介している。

その「HiRISE」のYouTubeで25日、「火星にクマ?(A Bear on Mars?)」というタイトルで公開された動画に注目が集まった。火星表面にクマのような可愛らしい顔が見られ、円形の裂け目の中に小さな目が2つ、さらに鼻と口のような部分も確認できる。

主席調査員のアルフレッド・マクウェンさん(Alfred McEwen)は「そこにはV字型の内側にくぼんだ構造を持つ丘(鼻)と2つのクレーター(目)があり、ガタガタとした線で描かれた円(頭)があります。衝突クレーターの上に堆積物が積もった影響で円形になったのかもしれません。恐らく鼻の部分は火山や泥の噴出口で、堆積しているのは溶岩や泥の流れた痕跡でしょう」とクマの顔の構造や出来上がった過程について推測している。

今回のクマの顔は自然現象が偶然生み出したもので、このように意図していないのに人や動物の顔など意味のあるものに見えてしまうのは心理現象の一種で“パレイドリア”と呼ばれている。この動画が公開されると多くの人にパレイドリア現象が発生したようで、「クマの顔に見える」という声が相次いだ。

SNSでは「フェイクじゃないの?」「ちゃんと仕事をして」と真偽を疑う声や厳しいコメントがあがったものの、「エイリアンの仕業かもね」「研究に飽きちゃったのかな?」「エイリアンに遊ばれているのかも」などジョークを飛ばす声も多数見受けられた。

画像は『HiRISE 2023年1月25日付Facebook「HiPOD 25 Jan 2023: A Bear on Mars?」』『Metro 2023年1月26日付「Mars scientists think they’ve found a grizzly bear’s face on the Red Planet」(Picture: NASA / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)