ブラジル在住の20代のある女性が、美容整形手術によって見るも無残な姿になってしまった。女性は小鼻を少しだけ小さくするつもりだったが、手術後に鼻が壊死してしまったという。英メディア『The Mirror』などが伝えている。

【この記事の他の写真を見る】

ブラジルのゴイアス州アパレシダ・デ・ゴイアニアにある美容クリニック「Atelie da Face」の経営者で歯科医でもあるイゴール・レオナルド・ソアレス・ナシメント(Igor Leonardo Soares Nascimento)が現地時間1月20日、患者であるエリールマ・カルヴァーリョ・ブラガさん(Elielma Carvalho Braga、37)に起訴された。

エリールマさんは2020年6月にオンライン広告でイゴールのクリニックのことを知り、小鼻を小さくするために同クリニックを訪れたという。そこで彼女は小鼻や鼻の穴の一部の皮膚を切除する「鼻翼縮小術」を受けることになった。

手術は無事に終わったように見えたが、その後エリールマさんの鼻の周辺には水ぶくれが出来、その部位が徐々に腐り始めてしまった。さらに鼻全体の皮膚は真っ黒に変色して壊死してしまい、エリールマさんは鼻の一部を失ってしまったのだ。

エリールマさんの鼻は片方の皮膚が失われていびつな形となり、左右が大きく不揃いな状態になったことから、自分の顔を隠すために常にマスクを着用せざるを得なかったという。彼女が無残な姿になってしまったのは、イゴールのクリニックで受けた鼻翼縮小術が原因だということは明らかだった。

また地元の法律によると、鼻翼縮小術を行うことを許可されている医師のリストの中には、審美などの処置を行う歯科医は含まれていないとのことだ。そのためエリールマさんはイゴールが違法な手術を行ったとして起訴したのだ。そんな中でエリールマさんは元の鼻を取り戻すべくこれまでに13回もの手術を受けており、メディアのインタビューに応じてこのように語っている。

「まだ他に手術が必要ですが、いつ受けられるか分からないんです。でも今後手術を受けるにしてもまだ怖くてたまりません。」

「今、私の人生は止まったままのようです。私は自分の顔が恥ずかしくてマスクをしていますが、みんながジロジロ見てくるんです。それに外食しなければならない時はいつも車の中で食べて、他には何もする気になれないのです。」

一方で起訴されたイゴールは、エリールマさんの鼻が壊死したのは手術のせいではなく彼女が以前から健康に問題を抱えていたせいだと主張し、このように述べている。

「私は2014年から口腔顔面の美容に携わってきました。ゴイアス州では先駆者の1人とも言えるでしょう。これまでも常に患者に対して多くの愛情とケア、そして献身的な治療を施し、みなさんの自尊心を向上させることに大きく貢献してきました。」

「エリールマさんの手術は成功しており、彼女はその結果に満足してクリニックを後にしたんですよ。問題は手術後の合併症にあって、彼女の健康上の問題が局所的な壊死を引き起こしてしまったのです。」

イゴールはクリニックの手術が原因とは認めない姿勢のようだ。エリールマさんは現在、苦痛を受けた代償として4万2000ブラジルレアル(107万7400円)の賠償金でイゴールを訴えており、未だ鼻の一部が無い状態の上に呼吸がしづらいため、鼻腔拡張器を装着しているという。

画像は『The Mirror 2023年1月25日付「Woman forced to wear mask after dentist disfigures her face in botched illegal nose job」(Image: Newsflash)(Image: CEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)