新型「プリウス」の後席ドアノブがスイッチに! 故障大丈夫?

 トヨタは2023年1月10日、ハイブリッドカーの新型「プリウス」を発売。内外装デザインから走行性能にいたるまでスポーティさを押し出したモデルとなりました。
 
 なかでも、クーペのような流麗なスタイリングを強調する部分として、リアドアのドアノブ(アウターハンドル)がCピラーに埋め込まれ、スイッチとなったことが挙げられますが、この方式を採用したメリットや故障した場合はどうするのでしょうか。

クーペのような流麗デザインとなった新型「プリウス」

 プリウスは世界初の量産ハイブリッドカーとして1997年に登場。それ以来トヨタを代表する車種としてグローバルで展開されています。

【画像】「隠れドアノブ」って何? 新型「プリウス」のクーペフォルムを実現した斬新装備を写真で見る(31枚)

 今回フルモデルチェンジされた5代目モデルは「Hybrid Reborn」をコンセプトに掲げ、「一目惚れするデザイン」と「とりこにさせる走り」を兼ね備えたクルマを目指して開発。内外装や動力性能がスポーティに振られていることが特徴的です。

 シンプルでありながら抑揚のあるボディ造形は、長く愛されるための「感性に響くエモーション」と「普遍的な美しさ」を表現したといい、19インチの大径ホイールの採用や先代モデルよりも角度を寝かせたAピラーなど、全体的にクーペ風のシルエットを纏っています。

 ここでリアドアを見てみると、ドアアウターハンドルの形状は一般的なタイプのフロントとは異なり、リアはCピラーと一体化した形状となっています。

 クロスオーバーSUVの「C-HR」などにも類似するこのドアハンドル形状は、「ピラーマウントドアハンドル」や「ヒドゥンタイプ(ドアハンドル)」などとも呼ばれ、Cピラーに埋め込まれることでドアハンドルの存在感が薄れ、2ドアのようなスタイリングを実現するのに一役買っています。

 そのうえ、新型プリウスでは機械的なハンドル(ノブ)を廃し、スイッチ操作により電動モーターでロックが解除されドアが開く「ドア開スイッチ」になっていることが特徴です。

 機械的なハンドルよりも目立たないため、さらにスタイリングが向上することがメリットいえるドア開スイッチですが、この方式によるデメリットもあるようです。

 取扱説明書を見ると、バッテリーが上がっていると動作しないと明記されているほか、短時間でドア開スイッチを使用してドア開動作を繰り返すとモーターの加熱防止のために作動制限することがあるといいます。

 さらに、事故などで前後左右から強い衝撃を受けると、約10秒間はスイッチが作動しなくなることもあると書かれています。

 では、万が一故障したときやスイッチが作動しないときにはどうすればよいのでしょうか。

 説明書では、ドア開スイッチの下部に手動操作ボタンが設けられており、バッテリーが上がっているときなどはボタンをしっかり押し込むことでドアを開けることができると書かれています。

 新型プリウスのリアドアは、完全にスイッチへと移行したわけではなく、万が一のことも考慮した設計となっており、故障や非常時などの心配は要らないかもしれません。

 なお、このCピラー埋め込みのドアハンドルについてSNSでは、「ドアノブ無くなっただけで一気にクーペっぽい」「後席のドアノブをドア後方に付けて2ドアっぽくしているのおしゃれ」「なんでリアのドアノブ上なん…」「このタイプ後方視界犠牲になるし、それなら普通のノブでよかったでしょ」といった声も聞かれるなど、ユーザーからは賛否両論の声も聞かれています。

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 新型プリウスはハイブリッドモデルが先に発売となり、PHEVモデルは2023年3月頃に発売される予定となっています。