W杯で7試合に出場のMFアマラー、スタンダールとの契約問題巡り待遇に影響

 カタール・ワールドカップ(W杯)で最も躍進したのは、アフリカ勢初の4強進出を果たしたモロッコ代表だろう。

 その1人であるMFセリム・アマラーは、全7試合に出場した。しかし、所属クラブのベルギー1部スタンダール・リエージュではリザーブチームに送り込まれることになったという。スペイン紙「マルカ」が報じている。

 モロッコ代表のワリド・レグラギ監督は、カタールW杯でアマラーを重用し、チームをベスト4に導いた。W杯で7試合に出場し、そのうち4試合で先発出場したが、所属クラブでは第11節のシャルルロワ戦(1-0)以降、第18節まで8試合でベンチ外となっていた。

 W杯で存在感を示したアマラーだが、リエージュとの契約は今シーズン限りで満了に。契約延長を拒否していることから、クラブはアマラーをリザーブチーム送りにするとした。

 リエージュのピエール・ロチCEOは「私たちはセリム・アマラーと3選手をリザーブチームに送ることにした。フリー移籍をしようとしている選手たちに対し、私たちは彼らの市場価値を上げるようなことは一切しない。他クラブに対して、汚いことをするつもりはない。最も簡単なことは、彼らにプレーさせることだ。だが、それは危険な兆候になる。プレーを続けさせ、クラブをフリーで離れられることを示せば、クラブの死につながる」と、コメントしている。

 クラブの意向に理解を示すロニー・デイラ監督だが、「寂しいことだ。セリムはW杯前にプレーしていた時、私たちのチームで最高の選手の1人だった。だが、価値を気に留めながらも、時には難しい決断をしなければいけない。クラブが方向を決める」と、現場を率いる者としての思いを口にした。

 カタールW杯前、リーグ戦9試合で4得点1アシストを記録していたアマラー。日本代表MF鎌田大地も所属するドイツ1部フランクフルトとの契約は今季限りで満了するが、クラブによってそうした選手への対応は大きく変わることになりそうだ。(FOOTBALL ZONE編集部)