乗りたくてもタクシーが来ない?

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最近、タクシーの配車を頼んでも配車を断られてしまったり、配車されてもなかなかタクシーが来なかったりすることはないでしょうか。

実は今、新型コロナウイルスの感染拡大で、感染リスクや利用客の減少に伴い、引退や他業界に転身してしまうドライバーが増えているようです。それにより乗務員不足で稼働車両が少なくなり、配車ができない状況に陥っています。

そんな中、注目されているサービスがあります。

タクシー業界の危機で「ライドシェア」が注目されている

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現在の日本では、注目されている「ライドシェア」は「白タク」に当てはまり違法になってしまいます。

しかし、国土交通省は2022年8月に、軽貨物運送事業で使用できる車両を軽乗用車の使用可能と検討する動きを見せました。つまり、軽乗用車でも配送業務に使えるようになるかもしれないということです。

この措置が決定されることにより、注目されるのがすでに欧米などで活躍している「ライドシェア」です。

仕組みや種類はあるの?

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「ライドシェア」とは、乗用車の相乗り需要をマッチングさせるソーシャルサービスの総称のことです。よく耳にする車本体をシェアするカーシェアとは違い、乗ることや移動することをシェアするものが「ライドシェア」になります。

この「ライドシェア」は配車型と相乗り型があります。配車型はドライバーが一般の方で、決済は事前に行われます。相乗り型は感覚としてはヒッチハイクと似ているもので、ドライバーの目的地と一致する方向に向かう人が利用するものです。

欧米などで普及のライドシェア、日本で実現可能?問題はない?

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タクシーと違い、ドライバーが一般の方となると心配になることがあります。それはタクシードライバーのように研修がないため、サービスや運転技術のばらつき、事件・事故の可能性についてです。

実際にこの「ライドシェア」が普及しているアメリカでは2014年、ドライバーが乗客を誘拐、後に性的暴行を加えたとして逮捕されるなどの事件や、カナダでは2018年、ドライバーが酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕されたことなどがあります。

利用者の危険だけでなく、ドライバー側にも保険や保証、低賃金労働など労働環境の問題もあり、もし日本で実現するとしてもドライバーと利用者、どちらにも安心ができるサービスの土台作りが必須になるのではないでしょうか。