ノルウェーのオスロに本拠を置くイラン人の人権保護のためのNGO団体「Iran Human Rights(IHRNGO)」が、イラン代表の敗戦を祝福した若者が殺害されたことを発表した。

発表によると、男性の名はメフラン・サマクさん。27歳の男性で、イランの治安部隊に頭部を撃たれて殺害されたという。

イラン代表は11月29日、カタール・ワールドカップ(W杯)でアメリカ代表と対戦。勝てばグループステージ突破となる中、0-1で敗れて敗退となっていた。

サマクさんはイランの敗北を祝うために夜間に外出。車を運転し、クラクションを鳴らしていたところ、頭部を撃たれたという。

IHRNGOによると、イランの治安部隊は、この2カ月間で同国で発生した混乱により、60人の子供と29人の女性を含む4448人を殺害したとのことだ。

これは今年9月にイランの服装規定に違反したとして逮捕され、その後に死亡したマフサ・アミニさんに対し、その扱いに関して大きな抗議活動が起こり、イラン国内だけでなく、世界中にその活動は広まっていた。

そのため、国内では緊張状態が続いていたが、W杯の敗戦を受けて喜んだことで殺害されてしまったという、何とも痛ましい事件が起きつてしまった。