タカラトミーのロングセラー商品「こえだちゃんの木のおうち」が実家のキッチンで調味料置き場として活用されていた──。驚きを伝える投稿がツイッターで「凄いアイデア!!」などと注目を集めている。なぜそのような状況になったのか、投稿者に詳しい経緯を聞いた。

「実家のキッチンに飾ってあった(笑)」

「こえだちゃんの木のおうち」は、森に住む妖精たちをモチーフにした小さな人形でごっこ遊びが楽しめるハウス型おもちゃだ。1977年に登場し、2018年にはリニューアルを経て9代目が発売された。木を模した建物は屋根が観音開きになるものや、中央に電動エレベーターが搭載されたものもあり、製品ごとの仕掛けでも人気を博す。

話題となったのは、ツイッターユーザー・ひいこ(@free_carefree_h)さんによる2022年11月27日の投稿。2004年に発売された5代目の「こえだちゃん」を写真で披露した。この製品は屋根を回すと、枝葉部分に隠れていた10部屋が2段の引き出しのように現れる。

本来人形が置かれるはずの部屋には、塩や胡椒、七味唐辛子、はちみつ、味の素など調味料の容器が配され、まるで飾り棚のようにおもちゃを活用した状態となっている。

投稿文では「実家のキッチンに飾ってあった(笑)母のアイデアが凄い」と伝えた。

投稿は1万6000件以上のリツイートや13万4000件超の「いいね」を集め、「オモチャの第二の人生が調味料置き場...凄いアイデア!!」「子どもとの思い出をキッチンにおくって素敵だな」「懐かし過ぎる!可愛い!」といった声が寄せられている。

投稿者のひいこさんは29日、「こえだちゃん」は娘2人が幼稚園のころに仲良く遊んだおもちゃだとJ-CASTニュースの取材に明かす。約8年前に、祖母にあたるひいこさんの母が購入し、微笑ましく見ていたとする。

母が孫を可愛がっていたため、実家のリビングは子供用キッチンや鉄棒、ブランコ、トランポリンなどの遊具で溢れていたとも振り返る。子供の成長に伴って、おもちゃは処分していったが、母はサイズが小さく可愛らしい思い出のおもちゃ「こえだちゃん」を捨てずに残す。

調味料の置き場として活用し始めたのは、11月に入ってからと最近だ。

一体なぜ?経緯を明かす投稿者

詳しい経緯について、ひいこさんは次のように説明した。

「母は元々家の中を四季のイベント毎に飾る人で、こえだちゃんが置かれる前はハロウィンの置物などがかざってありました」
「次のイベントはクリスマス!と言うことで、孫との楽しい思い出のあるこえだちゃんをツリーに見立て、普段は調味料は棚にしまってあるのですが、自分の趣味になりつつある料理の調味料をそこに飾ったのではないかと思われます」

ひいこさんはキッチンで「こえだちゃん」を発見した際、第一に懐かしさを感じた。子供が遊んでいた当時の光景や、おもちゃに関する自分の幼少期の記憶が次々に浮かんだという。

共感を求めてツイートした結果の反響には驚きつつ、「私と同じで皆『懐かしい』と小さい時の記憶を思い出しているようで、コメントも昔を振り返る暖かいものが多く、見ていて私が癒されました」。

実際の使い心地は可もなく不可もないようだとする一方、「ただ、料理をする度に、思い出がよみがえり、楽しく調理が出きるので素敵な事だと思います」と思いを述べる。

これまでに母が思わぬ物の活用法を見出したエピソードとしては、

「凄いアイデアでは無いので申し訳ないのですが、母が処分予定だったベビーベッドの一部を使い玄関に繋がる場所に猫の脱走防止柵を作ってました」

とも紹介。「人も通路を通れなくなり、遠回りして移動してます(笑)」とオチを伝えた。