遠藤航が負傷の影響で欠場濃厚、第2戦で復帰の守田がチームの現状に言及

 カタール・ワールドカップ(W杯)を戦う日本代表は11月29日、グループリーグ第3節のスペイン代表戦に向けたトレーニングを行った。

 今大会、日本はドイツ代表戦(2-1)、コスタリカ代表戦(0-1)と、4バックで試合をスタートさせたが機能せずに、試合中に3バックへシステムを変更している。

 この日の練習では活発な議論が交わされたというが、システムについて聞かれたMF守田英正(スポルティング)は、「まだ話し合っている途中ですし、あまり深く言えないが、システムも含めて話し合っています」と、チームとしての方針が定まっていないことを明かした。

 どんなシステムになっても、チームの軸になる選手の1人がMF遠藤航(シュツットガルト)だが、その遠藤も次の試合は右膝の負傷により、出場が難しいと見られる。遠藤の強度の高い守備を失うことについて、守田は「それが彼の強みですし、それが日本代表の強みにもなっていたと思う」と認めつつも、「それぞれ個性もあって、特徴もある。出る人によっては、もっと攻撃的になるんじゃないかとかもある。あまり深く考えていないです」と、それぞれの長所を出すことで補う考えを示した。

 前回のコスタリカ戦で、W杯初出場を果たした守田だが「初出場については、何も思わない」と言い、「期待していた自分のパフォーマンスに対して、相応のプレーができなかった。それが悔しかった。W杯の難しさは本当に感じました。ただ自分たちで、自力で1位突破を決められるので、それは本当に嬉しいこと。なので、僕たちは持っている力を100%出すだけ。それで結果が付いてくる」と活躍を誓う。

 そして「今まで以上に、どう戦うかを明確にしないといけない。我慢が強いられる戦いになるので、まずは先制されないこと。それがすべてだと思う。粘り強い守備で奪ったあと、ドイツ戦のように1本、2本しかシュートを打てないかもしれないが、そこで決め切れるかどうか」と、少ないチャンスをモノにする重要性を口にした。

 コスタリカ戦では、守田自身にもシュートチャンスがあったが、決め切ることはできなかった。遠藤が不在になれば、守備的な役割も多く求められることになるが、スペインは1人1人が普段以上のプレーを出せなければ勝てない相手だ。左ふくらはぎの違和感から合流が遅れた守田だが、復帰2戦目では本来のプレー、もしくはそれ以上の力を見せることが求められる。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)