このほど犬の脂肪腫摘出手術を行おうとした獣医が、犬の膀胱から大きな結石を発見した。それは無視できないほど大きなサイズになっており、取り出してみると重さ220グラム、直径約10センチの巨大な結石が出てきた。担当した獣医は「これまで約20年にわたって多くの動物を診察してきましたが、この結石は最大サイズです」と驚いているという。『Wakefield Express』などが伝えている。

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英ウェストヨークシャーのウェイクフィールドにある動物病院「Chantry Vets」で先日、ベテラン獣医のフレイザー・レディックさん(Fraser Reddick)はラブラドール・レトリバー“マーリー(Marley、9)”の非がん性の脂肪腫摘出手術を行うために手術室にいた。手術台で眠るマーリーの腹部を触って確認していた時、フレイザーさんは異様に硬い何かを感じた。

レントゲン検査や超音波検査で確認してみると、マーリーの膀胱に複数の結石が確認された。そして手術でマーリーの結石を取り出してみると小さなものから大きなものまで様々なサイズのものがあり、一番大きな結石は縦10センチ、横7センチ、幅5センチで重さは220グラムを記録した。

結石が大きくなってしまう原因はミネラル分の多い食事や遺伝的要因、代謝不全または膀胱の感染症による二次的要因など様々な原因が考えられるそうだ。マーリーの膀胱から取り出された結石の化学組成を分析した結果、「ストルバイト結石」であることが判明した。ストルバイト結石は犬の結石の8割を占めており、大きなサイズになる傾向があるという。マーリーは再び結石ができないように食事療法を受けることになった。

これまで20年間、多くの動物を診療してきたフレイザーさんは、「結石ができてしまうこと自体は珍しいことではありませんが、今回の結石は私が今まで見てきたものの中で最大のサイズでしょう。本当に巨大ですよ。この結石をペーパーウェイトとして使おうと考えています。この他にも小さな結石がいくつかありましたが、それらも結構な大きさでしたね」と明かした。マーリーは脂肪腫の摘出手術だけを行う予定だったのでフレイザーさんがマーリーの腹部に異常を感じていなければ結石は見逃されてしまっており、膀胱破裂や敗血症、腎臓障害などの合併症を引き起こしていた可能性もあった。

術後の経過は順調で、マーリーは手術当日に飼い主の自宅へ帰ることができたという。自宅での様子も良好で、術後に2回来院しており問題ないことが確認された。フレイザーさんは「手術の効果はてきめんでマーリーの排尿は良くなりました。マーリーの膀胱は慢性的な炎症を起こし肥大していたので元に戻るには時間がかかると思いますが、改善していくと見込んでいます」と今後の経過についてコメントしている。

マーリーが生後7か月の時に飼い始めた飼い主のキャロル・ソープさん(Carol Thorpe)は「動物病院で大きな結石を見た時はとても信じられませんでしたよ。他の結石はまるでビーチにある石のようで、思わず目を奪われましたね。こんなにたくさんの結石を抱えていたマーリーは体が重く感じていたに違いないです」と愛犬の身に起きていた事実に驚いていた。

キャロルさんは「排尿の回数は頻繁なのに尿がほとんど出ていなかったこと以外は何の兆候もなく、マーリーが年をとったせいだと思っていました」とも明かしており、マーリーの結石がこれほど大きくなるまで気がつかなかったという。結石と脂肪腫を取り除いたマーリーは、すっかり元気を取り戻して今までよりも明るく過ごしているそうだ。

ちなみに2021年にはタイで、20人の獣医たちが奮闘し1.7キロの大きな胆石をゾウから摘出していた。

画像は『Talker 2022年11月23日付「Pooch gets ‘new lease of life’ after vets remove massive stone from her bladder」(Chantry Vets/ VetPartners via SWNS)』『Wakefield Express 2022年11月21日付「Labrador’s new lease of life after vet removes hefty 220g bladder stone」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)