【AFP=時事】タイ中部の仏教寺院で、僧侶全員が薬物検査で陽性となり還俗したため、寺が無人となっている。地元当局が29日、明らかにした。
僧侶がいなくなったのは、中部ペッチャブーン(Phetchabun)県ブンサームパン(Bung Sam Phan)地区の寺院。住職を含む僧侶4人が28日、覚醒剤メタンフェタミンの検査で陽性反応を示した。地元当局のブンルート・ティンタップタイ氏がAFPに明らかにした。
僧侶らは、薬物依存のリハビリ施設に送られたという。ブンルート氏は「寺から僧侶がいなくなったため、付近の村人はタンブンができなくなると心配している」と述べた。
タンブンとは、僧侶に食べ物を喜捨するなどの徳を積む行為のこと。
ブンルート氏は、寺院には別の僧侶が来る予定だと語った。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)によると、タイはミャンマーのシャン(Shan)州からラオス経由で流入するメタンフェタミンの主要中継地となっている。
道端では、メタンフェタミンの錠剤が20バーツ(約78円)未満で売られている。
東南アジアでは近年、記録的な量のメタンフェタミンが押収されている。
【翻訳編集】AFPBB News
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