先月末Twitterを買収したイーロン・マスク。CEOに就任してから従業員を大量に解雇、人権問題に取り組むチームのメンバーを全員クビにするなどして物議を醸している。投稿に人種差別、女性差別的な内容が増えたことを嘆きTwitterからの離脱を発表するセレブも増えている。

そんな中マスクが重要な社内会議に息子を同伴していたことが明らかになった。新聞「ワシントンポスト」が報じている。同紙によると会議の相手はTwitterのトラスト&セイフティ部門の当時のトップ、ヨエル・ロス。この部門はその名の通りプラットフォームとしての信頼性と安全性を確保する役割を担っている。差別的な投稿をしたアカウントの凍結もこの部門が行っている。

この日の会議はそういったアカウントの凍結の解除や、投稿を不適切だと判断する基準など「Twitterの将来について話し合う緊迫したものだった」と同紙。マスクはそこにシンガーのグライムスとの間に生まれた2歳の息子X AE A-Xii(通称エックス)を連れてきていた。会議室のフロアにはエックスのおもちゃが散乱し、エックスはおもちゃで遊びながら会議室やフロアを走り回っていたという。同紙によると「部屋は乗っ取られていた」。マスクはすでにグライムスと破局しているが彼女と共同でエックスを育てている。

ちなみにロスはこのとき部門のトップに就任したばかり。マスクはCEO就任後に幹部数名を解雇、後任に彼を抜擢したという。ロスは会議でマスクがやっている従業員のリストラやコンテンツのチェック基準の緩和に懸念を示した。しかしマスクは彼の言葉に耳を貸さなかったよう。その後ドナルド・トランプ元大統領や、信用できるフェイクニュースサイトだと自称する「バビロンビー」のアカウントの凍結を解除している。ロスはすでに辞職している。

これまで電気自動車や宇宙開発の事業で破天荒な経営手腕を発揮、ニュースを賑わせてきたマスク。Twitterをどう発展させていくのか、それとも衰退させるのか注目が集まっている。