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 今季4位と5年ぶりのBクラスに沈んだ巨人でV奪回に向け、「世代交代」がテーマとなっている。

 原監督自らで「坂本、丸を超える選手が出てこないと」と若手、中堅選手にハッパをかける中、呼応する選手も続々と現れている。

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 26日に契約更改を行った広岡大志内野手(25)もその一人だ。

 球団事務所で契約更改を行った広岡は200万円減となる1700万円でサインした。

 今季は28試合に出場し、打率・180、0本塁打、4打点。不完全燃焼なシーズンとなった。開幕戦には故障離脱していた坂本勇人内野手(33)に代わり「2番・遊撃」でスタメン出場し、注目を集めたが、その後は存在感を示せず。夏場にはたった1打席を消化した後に、すぐさま登録抹消となったことも話題を集めた。

 広岡は今季を振り返って「悔しいシーズンでした。何もできなかった」とコメント。さらに背水となる来季に向けては「ショートのレギュラーを取るつもりでやっています。やっぱり、そこを取るためにずっと頑張ってきたので。坂本さんに追いついて、追い越せるようにジャイアンツに来たと思っているので。しっかり実現できるように頑張るだけです」と「打倒坂本」を掲げたのだ。

 2021年3月に田口との交換トレードでヤクルトから加入当初は、勝負強い打撃が売りの内野手として「ポスト坂本」の期待を集めたが、伸び悩んでいる。課題の打撃に関しては「20発」を目標に掲げ、秋季練習から合流した大久保打撃チーフコーチからはメンタル面のアドバイスももらっているという。

 一方、この広岡の発言に関してはこんな声もある。

 「原監督も望むところでしょう。坂本が生涯遊撃を掲げる中、追いつき追い越せでいかに定位置奪取できる選手が現れるか。そうすることでチーム力の底上げにもつながるはずです」(放送関係者)

 すでにポスト坂本をめぐっては、秋季キャンプでも北村拓己内野手(27)が「個人的には来年は坂本キャプテンのショートの座を奪えるように命を懸けてやっていきます」と宣言。命がけで不動のキャプテンの座を奪ってみせると強い決意を示し、これには原監督も喜びを示したという。

 今季、不本意な成績に終わった坂本も、そう簡単に「場所」を明け渡すつもりはない。オフは改めて体を鍛え直し、来季に臨むことを明言している。またこういったチーム内で切磋琢磨、競争が激しくなることこそ、指揮官の望みともいえる。

 坂本超えに関して「もう遠慮している場合じゃない」と若手の背中を押す指揮官の期待に応える選手は果たして現れるのか。来季は注目のポジション争いとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]