「一戸建てを購入する」と決めたら、「いろんな理想を詰め込みたい!」と考える人はきっと多いことでしょう。一方で、大きな買い物だからこそ後悔したくないもの。しかし実際には、購入後に「失敗したな」と感じる人も少なくないようです。一戸建てを購入した人たちは、どのような“失敗”をしてしまったのでしょうか。AlbaLink(東京都江東区)が運営する“訳あり不動産”情報メディア「訳あり物件買取プロ」が、「一戸建ての購入で失敗したこと」に関する調査を実施。その結果をランキング形式で発表しました。

家族構成の変化も影響

 調査は2022年10月、一戸建ての購入経験がある人を対象に、インターネットリサーチで実施。計419人(男性149人、女性270人)から有効回答を得たものです。なお、回答者の年代は、10代0.2%、20代7.2%、30代39.6%、40代32.2%、50代16.5%、60代以上4.3%となっています。

 3位は「収納が少ない」(28人)です。欲しい場所に必要な量の収納スペースがないと、リビングや居室に物があふれてしまいかねません。また、独身や夫婦2人のときは荷物が少なくても、子どもが生まれると一気に物が増えがちです。「玄関は靴の収納しか考えていなかったが、ほうきや傘など長いものも収納できるようにすればよかった。ほうきが玄関に見えていると生活感が出てしまい、おしゃれにならない(40代女性)」「子どもが生まれると収納スペースが全然足りなかったです。おもちゃやビニールプールなど大きいものが多いし、なかなか捨てられないものばかりなので困りました(30代女性)」といったコメントが集まりました。

 2位には「住宅設備に不満がある」(63人)がランクイン。「雨の日に洗濯物を干せるので、サンルームを作っておけばよかったです(20代女性)」「2階にトイレを作らなかったこと(30代男性)」「立地や耐震に重きを置いていたため、『必要なものは後からでもいい』という気持ちで購入。しかし今思えば、電動シャッターにすればよかったし、コンセントももっと設置すればよかった(40代女性)」といったリアルな“後悔”が感じられるコメントが。設備の種類にもよりますが、建築後・購入後に設備を追加・交換するのが難しいケースも多く、慎重な検討が必要といえそうです。

 そして、圧倒的1位となったのは「間取りが使いにくい」(161人)でした。「部屋数が足りなくて子ども部屋が作れない(30代女性)」「部屋を細かく区切ってしまったので、広く活用したいと思ってもできない(40代男性)」など、「部屋数が足りない」「実際に住んでみると、動線が悪かった」などの意見が寄せられる結果となりました。購入当時はよくても、家族構成の変化により、「快適に過ごせる間取り」が変わることもあるでしょう。また、「吹き抜け」「リビング階段」など、間取りにより空調が効きにくくなるケースも多いようです。

 調査結果を受けて、同社は「見学や情報収集には、労力も時間もかかります。しかし、家は高い買い物です。『もう少し調べておけば…』と後悔しないよう、時間と労力をかけて検討しましょう」とコメントを寄せています。