現放送中の朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK)。第6週『スワン号の奇跡』のオンエアが11月11日に終わると、その日の深夜から翌日にかけてこれまでの全話を一挙に再放送。福原遥演じる岩倉舞の成長ぶりに改めて注目が集まっている。

今回の朝ドラは、ヒロイン舞がものづくりの街・東大阪と長崎県の五島列島で育ち大学で人力飛行機サークルに入り、大空を飛ぶ夢に目覚めパイロットを目指す姿を描く。

「第4週から第6週にかけて描かれた人力飛行機のパイロットとして舞が奮闘する“なにわバードマン編”はスピンオフ企画を望む声が起きるなどネット民の評価も高く、アンチの声に苦しめられた前作『ちむどんどん』の呪縛から、今作はすでに解き放たれたと言っても過言ではありません」(ワイドショー関係者)

特に人力飛行機・スワン号のパイロットを務める由良先輩(吉谷彩子)がテストフライトのアクシデントから骨折。由良に代わって琵琶湖の記録飛行に向けてトレーニングする舞の姿には目を見張るものがあった。

「福原は撮影前からロードバイクの指導を受け、視聴者に納得してもらいたいという思いからハードなトレーニングと並行してダイエットにも取り組みました。

そんな福原をそばで見ていた父親役の高橋克典は、『目標体重が出てくるんですけど、それを本当にやっていてどんどんしまって痩せていくから心配していた』と10月に出演した生番組『土曜スタジオパーク』の中でもコメントしていました」(前出・ワイドショー関係者)

4回目のオーデイシヨンで“朝ドラヒロイン”の座を手にした福原遥。自身も舞と同じように小さい頃は

「自分の意見の言えないタイプの子供だった」

と明かしている。ヒロイン舞役をなぜ福原遥が射留めることができたのか。制作スタッフは興味深い話をしている。

「制作統括の熊野律時CPは、福原の印象について『舞を演じたいという強い意志は伝わってくるものの、その伝わり方は熱くエネルギッシュな感じというよりも、あくまで柔くほっこりするような明るさ。その人物像がピタリと重なった』と話しています。

一方、チーフ演出の田中正氏も『福原さんは私たちが考えるヒロイン像を自然体で演じてくれている』と賛辞を惜しまない。福原が生まれ持ったおっとりとしたキャラクターこそ、ヒロイン舞を演じる上で必要な条件だったというわけです」(制作会社プロデューサー)

前作の『ちむどんどん』は、「#ちむどんどん反省会」といったフラグが立つなど何かとネット上で批判を浴びてきた。そんな逆風の中、見事にヒロインを演じる福原。しかし女優として真価が問われるのは、いよいよこれからだ。

 

文:島右近(放送作家・映像プロデューサー)
バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』(竹書房新書)を上梓。電子書籍『異聞 徒然草』シリーズも出版中