看護師のmocaです。みなさんは普段スマホをどのように持って使用していますか? 片手で持って小指で支える持ち方は危険なんです。実はいま、スマホを持つ方の小指に変形や痛みを生じる”スマホ指”が急増中。最近『日テレNEWS』や『THE TIME,』でも放送されていました。今回はこのスマホ指について詳しく解説していきます。

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いつもスマホを持つ方の手の小指をよーく観察してみてください。
自然と外側に開いていたり、触ってみると内側の側面がへこんでいたりしませんか?

わたしは今まで気づかなかったのですが、左手に比べてスマホを持つ右手の小指が外側に開いてしまっています。



また長時間スマホを使うと、痛みはないものの少し小指がだるくなることも…。
全く自覚が無かったのですが、わたしも長時間スマホを使用しているうちにスマホ指になっていたみたいです(汗)。

『日テレNEWS』ではスマホ指に悩む男性にインタビューしていました。
「スマートフォンを持ち始めたのが中学生くらいで、少しずつ指が変形して…。学生の頃だと、グループラインなどで既読がついてしまうので早く返さないと、と感じて携帯から離れられなくなってしまって。少し痛みを感じていました」。

男性の右手の小指は左手に比べて外側に開いており、3年ほどでそのように変形したそうです。
さらに男性は「小指側が全体的に重だるい感じ。物を握りこむ動作が少ししにくいです」と言います。

スマホが生活のなかに根づいているいま、このような症状が当てはまる方は多いのではないでしょうか。

『THE TIME,』のなかで、いしがみ整形外科クリニックの石神 等院長は、
「小指の第1関節と第2関節の間に(スマホを)乗せるんですけど、そこに重さがかかって痛みが出たり、しびれが出るんです」とコメント。



上の画像のように小指でスマホを支える持ち方だと、小指への負担が大きくなってしまいます。

このクリニックでは、スマホ指を訴える人がコロナ前に比べて5倍になったんだとか。

『日テレNEWS』に出演していた、手指の痛みなどが専門の富永ペインクリニック院長 富永 喜代医師は、以下のように解説していました。

「スマホ指とはスマートフォンの長時間操作により手指に痛みや変形を伴う病気です。(スマホを支えるときに)曲げるようにして小指に負荷をかける。そうすると指を開いた状態で屈曲させるので負担がすごく大きい」

小指への負担が続くと関節の変形や痛みといったスマホ指の症状につながりやすく、特に手の小さい子どもや女性は小指への負担が大きくなるといいます。

小指に痛みが生じてからではなかなか改善しにくく、痛み止めは体の末端にある小指には効きにくいので症状が悪くなる前に予防することが大切です。

富永医師は小指の負担を減らすためのスマホの持ち方を伝授。
下の画像のようにスマホを握りこむようにして、手のひらで持つようにするといいそうです。



実際にやってみると…スマホを握る方の手での操作はできなくなるので反対の手で操作する必要が出てきますが、確かに小指にかかる負担がなくなりました。



スマホを両手で持って操作する方法でも大丈夫です。



これらの持ち方は、スマホを片手の親指で操作することによって起こるスマホ腱鞘炎の予防にもなりますよ。

そのほかにも、持ちやすく滑りにくい素材のスマホケースやスマホリングを使用すると、手指への負担を軽減させることができます。

長時間のスマホ使用は、手指だけでなく、目や脳の疲労・肩こりなど全身に影響を及ぼします。
使い方に注意し、スマホと上手に付き合っていけるようにしていきたいですね。

以前の記事で『スマホ脳疲労』や『スマホ腱鞘炎』について解説しているので、そちらも参考にしてみてくださいね。