日本代表は現地時間11月17日、カタール・ワールドカップ(W杯)前最後の強化試合で、カナダ代表とUAEのアルマクトゥーム・スタジアムで対戦。8分に相馬勇紀のゴールで幸先よく先制するも、21分にCKから、後半アディショナルタイムにPKからと、セットプレー2発で失点し、1−2で逆転負けを喫した。

 カタールW杯のグループステージで、ドイツ、コスタリカとともに日本と対戦するスペインの大手紙『AS』はこの結果を速報。「森保監督のチームは、セットプレーでやられ、ダイレクトプレーを欠いていた」と伝えている。

「森保監督は重要な選手を大方隠しているにもかかわらず、長所と短所を正確にカタログ化し、微調整を完了させた。(スペイン代表の)ルイス・エンリケ監督はアルマクトゥーム・スタジアムで起こった出来事に注目するだろう。日本はストレートなカナダと対戦し、ビルドアップをほとんどしない縦方向のプレーで、バックラインを何度も驚かされた」

 得点と失点の場面は以下のように描写。そのなかで、先制点を絶妙な縦パスでアシストするなど、随所で輝きを放った柴崎岳に対しては、「シャープネスが際立った」「キレのある姿は、ほぼチームのベストだった」などと絶賛している。
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「柴崎の楽しいパスが相馬の突破をお膳立てした。このウインガーは日本流の斜めのランから、見事なタッチでゴールを決めた。しかし、リードは長くは続かなかった。それまでのCKにDFはいずれも対処できていなかったなか、21分にそれが命取りとなった。カナダは唯一の主張であるダイレクトプレーで脅かしていたが、それで十分だった。継続性のないプレーをするアジア勢に対して、よりフィジカルな強さも発揮していた。

 その後、シュートをポストに当てた山根(視来)はまだチャンスを逃したことを反芻していたのだろう、ボックス内で相手を倒すというミスを犯してしまった。カバリーニはパネンカのように不安定なシュートを放ったが、権田(修一)はこの弱いシュートを止められず、悲劇的な午後を迎えてしまった」

 W杯開幕までは残りわずかだ。森保ジャパンはセットプレー時の守備対応をはじめ、露呈した課題を直ちに修正し、史上初の2大会連続の決勝トーナメント進出へ歩みを進められるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部