「ハ」「ト」の標識が意味するものとは?
道路には、安全かつ円滑な交通のため、さまざまな標識が設置されています。
そんななかでも密かに話題を集めているのが「ハト」の標識です。一体、どのような標識なのでしょうか。

安全かつ円滑な交通のために道路に設置されている標識には、目的地までの距離や方角を示す「案内標識」、警戒すべきことや危険を示す「警戒標識」、禁止や規制事項を示す「規制標識」、通行の際に必要な指示を示す「指示標識」の4つの種類があります。
【画像】「ハト」に注意する看板? 「シカ注意」の角の向きがおかしい? オモシロ標識を見る!(17枚)
また、必要に応じて、これらの標識の意味を補助するために「補助標識」が設置され「8-20」「ここから」「日曜・休日を除く」など、標識が効力を持つ時間帯や区間などを表すものが多く見られます。
いずれの標識もドライバーにとって非常に重要なもので、冒頭で述べたように、安全かつ円滑な交通を実現することはもちろん、とくに、規制標識や指示標識は道路の秩序を守るものでもあります。
各ドライバーが標識の表示を参考にしたり、遵守したりすることで、日本では道路環境を安全に保つことができているのです。
そんな重要な標識ですが、ときにはユニークなものが目撃されることもあります。
ユニークな標識のなかでも、度々SNSで話題を集めているのが「ハト」の標識です。一体、どのような標識になっているのでしょうか。
ハトの標識は、正確には「ハ」と「ト」の標識に分けられ、とあるふたつの標識が併設されることで、実現されるものとなっています。
とある標識とは、前方の道路の道幅が狭まることを示す「幅員減少」と、その名の通り、前方にト型の交差点があることを示す「ト型道路交差点あり」のふたつです。
いずれも警戒標識のひとつで、遠目でみると、カタカナの「ハ」と「ト」に類似した図形となり、「幅員減少」の下に「ト型道路交差点あり」を設置することで、まさに「ハト」に見えるというわけです。
「ハト」の標識、よく目をこらすと2パターンあった?
また、ハトの標識には、もうひとつ別のパターンも発見されています。
SNSをみてみると「たこ@道路好団垢(@road0724day)」さんが、「ハトの“ト”が“合流交通あり”の標識で表現された、美しい『ハト標識』が座間市にあるとのことで、先日撮影してきました」として、その標識を投稿しています。
たこ@道路好団垢さんの撮影したハトの標識は、よく目をこらしてみると、ほかのハトの標識と「ト」の図形の形が異なります。
通常多く見られるハトの標識は、前述したように、「幅員減少」と「ト型道路交差点あり」の標識で構成されていますが、こちらのパターンでは「幅員減少」と、前方に合流交通があること示す「合流交通あり」の組み合わせとなっています。
「合流交通あり」の標識では、「ト」の横線部分が右下にやや流れるような形状となっており、「ト型道路交差点あり」に比べて、なめらかな形状のトの字になっています。

なかには、道路を挟んで横並びでみられるハトの標識などを投稿している人もおり、ハトの標識にはちょっとしたバリエーションがみられます。
ちなみに、SNSではハトの標識について投稿している人が複数名おり、実際に投稿しているユーザーによると、長野県松本市や神奈川県座間市などで発見したとのことです。
このように、ハトの標識は日本全国さまざまな地域で見られ、標識愛好家の間でも人気の標識のひとつとなっているようです。
※ ※ ※
なお、「幅員減少」と「ト型道路交差点あり」の両者は、都心部の主要な道路に比べると、比較的郊外の規模が小さな道路で見られることが多くなっています。
一方で、「合流交通あり」は、高速道路やバイパスなどの交通量が多い道路でよく見られます。
いずれにせよ頻繁に見られるものではないので、街中でハトの標識を見かけたらラッキーといえるかもしれません。
外部リンクくるまのニュース