ANA機内食に誕生「バナナが入ったカレー」どんなもの？ “超健康的でウマい”最新メニュー開発の経緯

これなら罪悪感なく食べられる！

11月から導入の新「特別機内食」

　ANA（全日空）国際線で提供されている、ヴィーガン（肉・魚・卵・乳製品など動物由来の食品を使用しない）、ベジタリアン（肉・魚を使用しない）、グルテンフリーの3種類の特別機内食が、2022年11月より刷新されます。対象はANA運航便の日本発国際線全路線、全搭乗クラスです。

ANAが新たに導入する特別機内食（2022年10月2日、乗りものニュース編集部撮影）。

　ヴィーガンメニューは、大豆ミートを用いた「生春巻」、ココナッツミルクをベースに玉ねぎを使用しないで作り上げた「グリーンカレー」など。ベジタリアンメニューは大豆ミートを使用した豆腐の「ラザーニァ仕立て ごぼうと胡麻の香り」をメインとした構成となっています。

　これらのメニューは、ボキューズ・ドール国際料理コンクール アジアパシフィック大会において二度の優勝を収めた高山英紀氏（高は"はしごだか”）とANAシェフとのコラボレーションで実現したとのこと。

　たとえば「グリーンカレー」は隠し味にバナナを用いることで甘みを出しており、寝かせることで味をなじませているといいます。実際に食べてみたところ、バナナ感はほとんど感じず、まろやかなカレーといった感じに仕上がっていました。

なぜバナナを隠し味にしたのか

　高山氏も「このヴィーガンミールは、多くの人が食べても美味しいものを目指すという新たな取りくみです」としたうえ、「（カレーの味を構成するうえで重要な）『玉ねぎが使えない』というANA側の厳しい食材制限があるなか模索をし、試しにバナナを使ってみたらうまくハマったんです。『え？これが本当にバナナで作ったカレーなの？』といったものになっているのではないかと思います」と話します。

ANAが新たに導入する特別機内食（2022年10月2日、乗りものニュース編集部撮影）。

　ANA側の担当者は「スペシャルミールはこれまで、食事制限がある人向けの食事がメインだったが、社会の価値観が広がるなかで、感度の高い人が増えていますので、そういった方にも喜んでもらえるように開発しました」とコメントしています。

　今回導入される新たな特別機内食は、ANAが推し進めている「ANA Future Promise」の取り組みとして推進している「食のユニバーサル化」の一環とのこと。同社は「お客様一人ひとりの食の好みや日常の食習慣に寄り添ったお食事を機内でもお楽しみいただけるよう、引き続き食のユニバーサル化を推進し、『すべてのひとにやさしい空』を目指してまいります」としています。

　なお、これらの機内食を体験するには、搭乗便出発予定時刻の 24 時間前までにANA ホームページ、もしくは電話窓口での予約が必須となっています。