ナンバーで選んではいけない数字の組み合わせ

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乗用車用ナンバーは「・・42」は「・・49」が欠番になっています。また、駐日米軍関係者の自家用車には「・・13」が欠番です。これらの数字は、希望ナンバー制度を利用しなければ選べないようになっています。

欠番である正確な理由は明らかにされていませんが、「42」は「死に」、「49」は人生における苦しみである生苦・老苦・病苦・死苦を連想させる「四苦」を表すものとして除外されていると見るのが妥当です。

「13」は諸説あるものの、キリスト教で不吉な数値として避けられます。その一方で、中国で「13」は吉数となり、日本で「13」はトランプのキングから転じて「王冠(クラウン)」を意味することから、トヨタ クラウンのオーナーに人気のナンバーです。

ナンバーでの使用を避けるべき忌み数

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日本では、前述したように「4」と「9」が嫌われる数字の代表です。なかでも「4」は、中国や韓国でも不吉な数字とされています。キリスト教を信仰する国では「13」の他に「666」も新約聖書『ヨハネの黙示録』に登場する悪魔の数字とされて嫌われています。

中国ではほかにも「5」や「14」、イタリアでは「17」、イスラエルでは「6」、アフガニスタンでは「39」などが避けられる数字です。

このように数字には、宗教や民族風習によってさまざまな意味が持たされています。とくに悪い意味を持つ数字は「忌み数」と呼ばれ、自動車のナンバーや部屋番号などには避けられる傾向にあります。

■忌み数以外の避けたい数字

複雑で柔軟な日本語では、語呂合わせで数字にさまざな意味を持たせることもできます。「8974(ろくでなし)」「4989(四苦八苦)」「8150(背後霊)」「2943(憎しみ)」などのネガティブなイメージの番号を好んで選ぶ人は少ないはずです。

また「893(ヤクザ)」「5910(極道)」は、実際にその道の方々に使われているかは定かではありませんが、誤解を招く恐れから避けたほうがよいでしょう。

そのほか、歴史的な大事件があった日付は見る人によっては嫌な記憶を呼び起こさせる恐れがあります。電話番号や暗証番号など個人情報を含む番号なども避けたほうがよいでしょう。覚えやすいナンバーは便利ではあるものの、同時に覚えられやすい数字でもあるため、避けたほうがよい場合もあります。

ぜひナンバーに選びたい幸運数

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忌み数がある一方で、幸せを呼ぶとされる幸運数もあります。ラッキーセブンに加え、風水やカバラなどの数秘術で吉数とされる数字は、希望ナンバー制度でも競争率が高い人気の数字です。

また語呂合わせで、「9674(苦労なし)」「1122(いい夫婦)」「2525(ニコニコ)」なども人気の数字。ほかにも、連番やキリの良い数字、「8(八)」のような末広がりを意味する数字の形で選ばれる場合や、ミラーナンバーとも呼ばれる「8118」のように吉数に加えて左右対称に並んだ数字も人気です。

■お気に入りの数字も選べる

単純にお気に入りの数字を選ぶ人もいます。「314(円周率)」や素数などに加え、「51(広島カープファンの鯉)」「178(B`zの稲葉さん)」「830(矢沢永吉さん)など。さらには、乗っている車の名前に引っ掛けた「86(トヨタ 86)」「3298(MINI ミニクーパー)」など、数字が選ばれる理由のバリエーションは数限りなくあります。

とはいえ神経質になりすぎずに

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忌み数にしろ、幸運数にしろ、語呂合わせにしろ、数字に何らかの意味を持たせてしまうのが人間です。

自分では制御できない要素が絡む車の運転という行為はある種、運任せとせざるを得ない部分があるのも事実であり、日頃の安全運転に加えて、いわゆるゲン担ぎとして吉数やお気に入りの数字を選ぶのはごく自然なことといえるでしょう。

また、自分が保有することに数字であるため、嫌いな数字や縁起が悪い数字をつけるよりは、良い意味の数字の方が気分がよいと思うのは誰もが共感するところです。

とはいえナンバーの数字に神経質になる必要はありません。数字とはただの記号です。見方を変えれば、ただの数字に意味や魅力を見出す人間の特性を利用し、数字を商品に仕上げ、ただの数列にお金を支払わせるのが希望ナンバー制度などの仕組みです。

数字の羅列に意味を見出してしまうこの認識自体が、人間にかけられた忌むべき呪いかもしれません。