1日、インドネシア東ジャワ州のサッカー場で試合後の混乱の中、少なくとも127人が死亡したと複数のメディアが報じた。

この日、カンジャルハン・スタジアムで開催されたダービー、アレマFCvsペルセバヤ・スラバヤでホームチームが2-3で負けると、試合後に観客がピッチに乱入。それを排除しようとした警察との衝突があったという。

インドネシアでプロサッカー選手として活躍し、当該スタジアムでのプレー経験がある大友慧氏は語る。

「もともとインドネシアのサッカー熱は高く、試合後には乱入してくることもあるため、タイムアップになると急いでピッチから離れるようにしていた。ダービーのときはさらに興奮が高まるので、相手チームは装甲車で直接ピッチの横まで入るほど。今回の事故を現地の友人に聞いたところ、石で頭を殴るなどの行動もあったようだ」

大友氏によれば、病院に運び込まれた観客もいて、今後まだ死亡者数は増える可能性があるということだった。

なお、サッカー場の死亡事故として有名な1985年の「ヘイゼルの悲劇」(ベルギー)の犠牲者は39人、1989年の「ヒルズボロの悲劇」(イングランド)は97人で、今回の犠牲者数のほうが多い。

【文:森雅史/日本蹴球合同会社】