日本刀を鞘に納めた状態から素早く抜刀する「居合斬り」で、ピッチングマシンから放たれた球速160キロの豪速球を斬る−−という動画がツイッターで915万再生を超えるほど注目されている。

投稿には「当てるだけでも難しいのに、それを斬るなんて、もはや神業!」などと驚く声が寄せられている。投稿者に話を聞いた。

「爺さんが160キロのボールを斬ります」

話題となっているのは、居合斬りの動画でたびたび注目されているツイッターユーザー・鈴木勇悦(@yuetu_karate)さんによる2022年9月24日の投稿だ。投稿文では、

「爺さんが160キロのボールを斬ります」

と伝え、バッティングセンターで撮影した動画を添付した。

道着をまとった鈴木さんが前傾姿勢でピッチングマシンを見据え、目にも留まらぬ速さで飛んでくる球を一刀両断している。2球目はスローモーションとなっており、腰に構えた刀を右手で抜きつつ左手で鞘を後方へ引く様子がよく確認できる。

動画は27日時点で約915万回再生されている。投稿は7万9000件以上のリツイートや36万6000件超の「いいね」を集め、「ちょっと凄すぎて唖然とするしかない」「??現実??」「異次元すぎる。目が良すぎる。居合い早過ぎる」「当てるだけでも難しいのに、それを斬るなんて、もはや神業!」と称賛する声が寄せられている。

投稿者の鈴木さんは26日、J-CASTニュースの取材に対し、動画は21年9月放送のバラエティ番組「再現できたら100万円!THE神業チャレンジ」(TBS系列)の企画内の一コマだと明かす。

番組で語った成功のコツは...

高度な技術で話題になっている動画の再現に芸能人が挑むという同番組。

当該の回では、球速160キロのボールを3球以内に居合斬りで真っ二つに斬る課題が行われ、お笑いコンビ・ティモンディの高岸宏行さんと前田裕太さん、声優・星守紗凪さんが挑戦した。

鈴木さんは居合斬りの達人という立場から「神業解説者」として番組に登場し、3人に1週間の技術指導を施していた。成功のコツについては次のように話す。

「左手の使い方。これを鞘引きって言うんですよね。早く抜くためにはどうしたらいいか、それがもう左手の使い方だけなんです」「何も考えないこと。色々考えるから反応が遅くなる」

挑戦の結果は、身体能力の高さで知られる高岸さんが3球目で見事に成功。鈴木さんも「いや凄い凄い!おめでとう!良かった」と笑顔で称えていた。

鈴木さんへの取材によるとツイッターで披露された先の動画は、一連の指導中に手本を見せている場面だ。鈴木さん自身は開始から3球は観察、4球目から連続で斬り続け、合計で50球ほど斬ったという。当時は64歳だった。