食楽web

 新宿1号店を皮切りに、恵比寿、吉祥寺と展開中の香港発ライスヌードル専門店『タムジャイサムゴー(譚仔三哥)』。米と水だけで作った“米線”(ミーシェン)というライスヌードルを使ったメニューを提供しており、グルテンフリーかつスパイスを効かせたスープが「現地を思い出す味」と好評です。

 基本の一杯は、一番人気の「マーラー」をはじめ、トマトの甘みとコクの効いた「トマト」、酸味と辛さが調和した「サンラー」、軽く焦がしたスパイスの香りが特徴の「ウーラー」など6種類のスープに、米線、もやし、ニラ、高野豆腐で構成されています。

 お好みで具材は20種類から選べ、辛さは“なしから10段階”まで追加料金なしで注文できます。

『タムジャイサムゴー(譚仔三哥) 恵比寿店』

 今回、『タムジャイサムゴー 恵比寿店』に来店した理由は、期間限定のチャレンジメニューに挑戦するため。アレンジ可能なマックスの辛さである「特辣」(トクラー)を2倍にした「獄辣」(ゴクラー)が通常110円のところ、無料でアレンジできるのです。ちなみに「特辣」の隣に、“Hell Fire”との記載がありました。

[食楽web]

 もともと常連客からの要望で提供していた裏メニュー。イベント期間中はスープと具材をすべて完食すると、オリジナル手ぬぐいや“獄辣”完食の認定証、一杯無料券をもらえます。激辛マニアを自称する筆者としては、余裕の完食を目指したいところ。早速、味わってみましょう!

期間限定で味わる激辛裏メニュー「獄辣」を試してみた!

 チャレンジの行く末を見守る友人は、「マーラー」の辛さ1段階の「10小辣」を注文。白濁スープからは心地よいスパイスの香り。一口飲ませてもらいましたが、非常にコクのある味わいで旨い! スパイス=辛さというわけではなく、5味と複雑に絡み合う奥深さを感じました。

[食楽web]

 日本のラーメンのように鶏ガラや豚骨などの動物系を長時間煮出して、かえしで味を整えるのではなく、スパイスと一緒に具を炊くイメージなので、スープまで飲み干しても胃袋が重くなりません。ラーメンとお鍋の良いところ取りをした一杯という印象です。

「マーラー」610円を「獄辣」に変更。トッピングは「豚バラチャーシュー」190円、「キクラゲ」90円

 そうこうしていると、「獄辣」が着丼! 店員さんの「チャレンジスタート」の掛け声とともに、銅鑼がゴーンと鳴り響きました。これはプレッシャー半端ない! 周りの人の視線が一気に集まり、何が何でも完食せねばと気合を入れます。

 先ほどの「10小辣」と比べたら、こちらは火の池地獄のごとく真っ赤。湯気にのってカプサイシンの辛さがパチパチと目に沁みるほどです。

 気合を入れてファーストバイト。これは旨い! さきほどのマーラースープの面影を感じつつも、唐辛子や花椒の刺激がやってきます。

 シビレ系の辛さが一層強く、唇の周りがビリビリッと麻痺した感覚になりました。ただ、めちゃくちゃ美味しいんです。辛さの中にしっかりコクがあり、モチモチの米線との一体感も最高です。

紅茶レモンティー

 とはいえ、スパイスの発汗作用で身体中が火照り、辛さが段々溜まっていきます。そこで、一緒に注文していた「紅茶レモンティー」を給水。これがバツグンの相性で、口の中が一気にリセットされました。

 もともと紅茶を飲む習慣が根付いている香港。こちらお店でもそんな本場香港の定番スタイルを味わえます。ティー自体はしっかりとした甘さがありますが、底に重ねられた輪切りレモンをつぶすことで、好みの味に調整できます。『タムジャイサムゴー』の隠れた人気メニューで、レモンティーだけをテイクアウトする人も少なくないのだとか。

 レモンティーと米線を交互に口に運び、なんとかフィニッシュ! 次回のイベント開催は10月3日~5日の3日間とのこと。この機会にぜひ、香港のスパイス文化を体験してみてはいかがでしょうか。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●SHOP INFO

店名:タムジャイサムゴー(譚仔三哥) 恵比寿店

住:東京都渋谷区恵比寿1-10-7 TIB恵比寿ビル1F
営:11:00~22:00(L.O.21:30)
TEL:03-3447-7558
休:無休
https://www.tjsamgor.jp/