ヘンリー王子とメーガン妃が子供達の称号をめぐり、チャールズ国王との間で緊張感が高まっているという。女王の崩御後、夫妻の子供達は新たな称号を得ることができるが、国王は正式な決断を下していないようだ。

エリザベス女王が現地時間8日に崩御したことを受け、ヘンリー王子とメーガン妃の息子アーチー君(3)と娘リリベットちゃん(1)は、君主であるチャールズ国王の孫として“プリンス(王子)”と“プリンセス(王女)”の称号を得ることが可能になった。

英メディア『The Sun』は14日、国王がアーチー君とリリベットちゃんに“HRH(His/Her Royal Highness−殿下または妃殿下)”の地位を与えないため、夫妻が激怒していると報じていた。

同メディアによると、国王がすでにヘンリー王子夫妻と会議を行い、米カリフォルニア州に住む孫達に“プリンス”と“プリンセス”の敬称を与える特許状を発行することに同意したという。

しかし現在、王室の公式ウェブサイト『The Royal Family』では、アーチー君は「マスター・アーチー・マウントバッテン=ウィンザー」、リリベットちゃんは「ミス・リリベット・マウントバッテン=ウィンザー」と表記されており、国王はまだ孫達に称号を与えていないとみられる。

『Vanity Fair』誌が取材した王室関係者は、国王の決断は夫妻の今後のプロジェクト次第だと語った。まもなくヘンリー王子の自伝本が出版されることもあり、夫妻の活動によっては孫達に王子と王女の称号使用を禁ずる可能性もあると推測している。

英紙『The Times』によると、王室の広報担当者は「国王は喪に服すことに集中しています。この期間中、他の称号を目にすることはないでしょう。どこかの時点で話し合いがあるのは確実です」と述べたという。

同紙の王室担当記者ロヤ・ニッカー氏は「女王の死後、国王はアーチーとリリベットの地位が上がったことをすぐに認めようとしなかった。そのためサセックス公爵夫妻は、国王が子供達の称号を剥奪することを恐れている」と記している。

このような話題が浮上したのは、『Vanity Fair』誌の王室担当記者で王室伝記作家のケイティ・ニコール氏が「True Royalty TV」のシリーズ『The Royal Beat』に出演した時のコメントがきっかけだった。

ケイティ氏は「さまざまな話題が浮上する中、最も興味深かったうちのひとつがアーチーとリリベットの称号についての憶測です。チャールズが国王になった時、子供達が正式に王子と王女として認められるかということですね」と言い、こう述べていた。

「現在、王室のウェブサイトで子供達は『マスター』と『ミス』のままです。まさにこれは、国王からの明確なシグナルと言えるでしょう。」

そして「国王はこれらの称号を快く与えるでしょうが、それには注意事項があります。それは『信頼』なのです。王室はサセックス一家を信頼できると確信しなくてはならないのです」と説明した。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)