アメリカ戦は非常にポジティブな要素が多い試合でした。

まず冨安健洋を右サイドバックで試せたこと。このコラムでも昔から冨安をサイドバックとして起用することを提言してきましたが、やっと実現しました。これで守備ラインのバリエーションを確保することができたと思います。

また何よりよかったのが鎌田大地でした。現在の調子なら鎌田を中心にチームを作ってもいいのではないかと思います。それから久保建英の左サイドは、単独でも機能しましたし、鎌田とポジションチェンジしながらスペースの共有も出来ていたので、明るい材料になりました。

ボランチの遠藤航と守田英正の組み合わせも素晴らしい出来でした。もし日本が4-2-3-1で臨むのなら、ボランチはこの2人でしょう。三笘薫は途中投入で存分に力を発揮してくれることも確認できました。

ただし、もちろん問題点もありました。まずはFWをどうするかという点。正直に言うと現在、1トップは空席だと言っていいでしょう。

もっとも前田大然は前線からの守備でとても貢献していました。もしも大迫勇也が代表に戻ってこられなかったり、戻ってきても万全でないときは、ポストプレーが出来る大迫とはまた違う、裏への抜け出しや守備のスイッチとして機能できる前田や古橋亨梧を据えて調整する必要があります。

また、堂安律を投入するときの交代策にも問題があると思いました。鎌田と久保の調子がよかったので、そこに堂安を入れるとどうなるか、ずっとこのコラムでも提言している''組み合わせ"を試してほしいところでした。

エクアドル戦は、もうあまりメンバーを入れ替えたりせず、ある程度固めて使ってほしいと思います。そしてこのままポジティブな戦いを続け、ワールドカップに向かって行ってほしいと願ってます。