アメリカン航空の飛行機に搭乗した乗客から、「機内放送で人間のうめき声が流れる」という不可思議な報告が相次いでいます。アメリカン航空はうめき声風の音声について「アンプの故障」が原因だと説明していますが、報告された音声があまりにも「人間のうめき声」に似ていることから、インターネット上ではうめき声が放送される理由に関する臆測が飛び交っています。

Moans, groans taking over some American Airlines flight intercoms - Los Angeles Times

https://www.latimes.com/california/story/2022-09-24/moans-groans-taking-over-some-american-airlines-flight-intercoms

A mysterious voice is haunting American Airlines' in-flight announcements and nobody knows how - Waxy.org

https://waxy.org/2022/09/a-mysterious-voice-is-haunting-american-airlines-in-flight-announcements-and-nobody-knows-how/

「うめき声に聞こえる音声」が機内放送で流れる様子は、俳優のエマーソン・コリンズ氏が投稿した以下のツイート内のムービーを再生すると確認可能。「あぁ〜」「うあぁ〜」といったまるで人間のうめき声のような音声が何度も放送されており、コリンズ氏もビクッと驚いたような反応を示しています。また、うめき声が放送された後に、乗組員が「私たちは非常に不快な音声が放送されていることを認識しており、問題解決に取り組んでいます」と乗客を安心させるための放送を行っていることも分かります。

上記のコリンズ氏の投稿は2022年9月23日のものですが、上記の投稿への反応の中には、「私と妻は、7月にアメリカン航空を利用した際に同様の経験をしました。それは、とてつもない痛みに苦しむうめき声のように聞こえました。乗組員は『この現象は以前にも起きており、説明ができません』と言っていました」という報告や「8月5日のジョン・F・ケネディ国際空港からロサンゼルス国際空港へのフライト(アメリカン航空AA117便)で同様の現象が発生しました。搭乗した飛行機は古いエアバスA321で、同じ飛行機に数日前に搭乗していたという乗組員は『同じことが起きた』と言っていました」といった報告が寄せられており、コリンズ氏以外にも多くの人がアメリカン航空の飛行機で同様の経験をしたことが分かっています。

アメリカン航空の広報担当者は「当社のメンテナンスチームが機体と音響システムを徹底的に調査した結果、問題の音声はアンプの機械的な問題であることが判明しました」と説明していますが、問題の音声が人間のうめき声にそっくりであることから、インターネット上には音声の正体に関する臆測が飛び交っています。

◆臆測その1:座席に備え付けのディスプレイからうめき声が再生されたのではないか?

多くの飛行機の座席にはディスプレイが搭載されており、フライト中に音楽や映画を楽しめます。このディスプレイからうめき声が再生されたのではないかという説が提唱されたのですが、コリンズ氏が搭乗した飛行機にはディスプレイが搭載されていなかったため、この説は否定されています。

◆臆測その2:機内放送システムがハッキングされたのではないか?

うめき声が乗組員のイタズラでないならば、機内放送が何者かにハッキングされた可能性が考えられます。しかし、リバースエンジニアとして活動しているCybergibbons氏がエアバスA321のドキュメントを分析した結果、エアバスA321の音声通信システムが有線接続のみで構成されていることが判明し、ハッキングが困難であることが明らかになっています。

◆臆測その3:医療用インターホンが悪用されたのではないか?

オンライン掲示板のRedditでは、航空機に搭載される電子機器に詳しいと自称する人物が「飛行機内に配備されている医療用インターホンにマイクをBluetooth接続して、ノイズを再生している可能性があります」と持論を展開しています。しかし、Twitterには「アメリカン航空では医療用インターホンを用いておらず、医療関連の通信にはiPhoneを用いている」という投稿も存在しており、医療用インターホンの悪用が可能かは不明瞭です。