豊かなバストに憧れて豊胸手術を受ける女性は少なくないが、豊胸バッグ(豊胸インプラント)によるトラブルは数多く報告されている。このほどアメリカの形成外科医が、25年以上使われて除去された豊胸バッグをSNSで紹介し注目されている。『The Sun』などが伝えた。

【この記事の他の写真を見る】

米テキサス州ヒューストンの形成外科医クレイトン・L.モリヴァー氏(Clayton L. Moliver)が今年7月末、SNSに投稿した豊胸バッグの動画に驚愕する人が続出している。

動画は、モリヴァー医師が机の上に置かれたオレンジ色の物体(豊胸バッグ)を前に「これらは25年〜30年使用されたもの。よく聞いていてよ。近くに寄って!」とカメラマンに指示するのが見て取れる。

モリヴァー医師はそのうちの1つを手で押し潰しており、卵の殻のような硬い表面の膜が「パリパリ」と音を立てて割れていく。机の上には白い粉が散り、同医師が厚いみかんの皮でもむくように表面の膜を剥がすと、生理食塩水が入った豊胸バッグが姿を現した。

するとモリヴァー医師は「豊胸バッグを包んでいたのは沈着したカルシウムだよ。これほど酷いのは今までで初めてだけどね」と呟き、その後もう1つの豊胸バッグを取り出すと「こちらはしっとりしていて膜がガムのように見えるね。でもこれもカルシウムだよ」と説明した。

実は人間の体は異物が入るとその周囲に「被膜」という薄い膜を作る働きがあり、豊胸バッグの挿入でも同じことが起きるという。

モリヴァー医師によるとこの女性のケースは重症で、被膜にカルシウムの結晶が沈着する「石灰化」、患部が慢性的に炎症を起こし被膜が縮み、豊胸バッグを締め付けるように厚く硬くなる「被膜拘縮」のほか、「乳房インプラント疾患(BII)」を発症していたという。

BIIとは公式に認められた疾患ではないが、豊胸インプラント(豊胸バッグ)を挿入した患者に筋肉痛、慢性疲労、睡眠障害、発疹、認知機能障害などの症状がみられるもので、インプラントの除去により症状の軽減、または完全な回復が見込まれることが多い。

この動画は、投稿から約2か月で再生回数が3200万回を超える大反響で、次のようなコメントが寄せられた。

「まるで忘れ去られた卵のよう。」
「いや恐竜の卵でしょう。」
「オレンジ色のゆで卵だよ。」
「体が異物を拒否しているってことだよね。豊胸はしたくない。」
「こんな物を体に入れていたら、病気になるでしょう。」
「私は生理食塩水の豊胸バッグを21年前に入れた。でも全く問題ない。」
「10年を過ぎたら除去すべき。今は大丈夫でも、放っておいて取り返しがつかなくなるのでは?」
「私もBIIで豊胸バッグを除去し、それまでの体調不良がなくなった。もう二度と豊胸はしない。」
「背筋がゾっとするね。」

なお医師として38年以上のキャリアを持つモリヴァー医師は、豊胸バッグを入れ替えるタイミングについて「『10年ルール』というのをよく聞くけど、そんなに頻繁に取り換える必要はない」と述べており、次のようなアドバイスをしている。

「もし豊胸バッグを挿入した胸が硬くなり始めたら、形成外科医に診てもらうことを勧めます。挿入したものが生理食塩水の豊胸バッグで、胸が柔らかいままであればそのままにしておいて大丈夫。ただシリコンの豊胸バッグの場合は施術から10年後に超音波検査をし、問題がなければその後は2〜3年に一度検査をするとよいでしょう。」

ちなみに今年4月には、35年以上使用された豊胸バッグの衝撃的な映像が形成外科医によって公開され、「さつま揚げのようだ」と話題になった。

画像は『Clayton Moliver, MD 2022年8月23日付TikTok「Do you have to replace your Implants after 10 years?」、2022年7月21日付TikTok「25-year-old implantBreast Implant Illness(BII)and severe capsular contracture.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)