この記事をまとめると

クルマを買う際、多くの場合はセールスマンを介して契約することになる

■なかにはいい加減なセールスマンがいることも事実

■そこで「こんなセールスからクルマを買ってはいけない」5つの特徴を紹介する

同業者から聞いた気をつけるべきポイントとは?

 クルマを買う際、個人売買を別にすれば、多くの場合はセールスマンを介して契約することとなります。せっかくであれば信頼できて、親身になってくれるセールスマンが理想ですが、こればかりは「ご縁」次第。なかにはいい加減なセールスマンがいることも事実です。

 そんなセールスマンの表の顔だけでなく、裏の顔も知る同業者の方たちへヒアリングした内容を元に「こんなセールスからクルマを買っていけない」5つの特徴をまとめてみました。

 なかには「そんなこと当然でしょ!」とツッコミたくなることも含まれていますが、同業者の目線でもそこは外せない、重要なポイントであることを意味します。

1)レスポンスが遅い

 大前提として、折り返しの電話やメールをすぐによこせ! というのも無茶な話……ではありますが、お店の定休日を除き、24時間経っても連絡がない……となるとレスポンスが遅いといわざるを得ないでしょう。

 優秀なセールスマンは総じてレスポンスが早い(つまり仕事が早い)ことが多く、ユーザーをやきもきさせることがないよう、つねに気を配っている印象を受けます。ちょっとしたズレが少しずつ広がって……やがて自分の元から離れていってしまうことを熟知しているからです。

 とはいえ、セールスマンも人間です。さまざまな事情があって遅れることもあるはずです。しかし、常習的にレスポンスが遅いセールスマンは避けたほうが無難です。

2)売りっぱなしでアフターフォローもなし

 契約に至るまでは連日のように連絡をしてきたセールスマンが、無事に納車が終わり、顧客リストに載った瞬間にパタッと連絡がこなくなる……。法定点検などのDMも届かない……。

 たくさんの顧客を抱えているので仕方がないのかもしれませんが、それでもトップセールスともなればメリハリをきかせ、適宜、様子伺いの連絡をくれるものです。

 年中連絡をくれる必要はありませんが、ユーザーに放置されていると思われてしまった時点でアウトです。DMでも、メールや電話でも、「あなたのことを気に掛けていますよ!」という意思が伝わってくるセールスマンだと理想的といえるでしょう。

「悪口」を言う人は信頼できない!

3)聞き下手で押し売りしてくる

 国産車および輸入車を問わず、トップセールスの多くが物腰が柔らかく、とにかく聞き上手。露骨に「今日、契約してくださいよ〜」なんて言葉を発するような人は皆無に近いのです。

 会話のなかでユーザーのニーズを的確に把握し、オススメのモデルやグレード、オプションなど、細やかに提案してくれます。そして、ここぞというタイミングを見極めて商談を持ちかけてきます。つまり、かゆいところに手が届くのです。ときには「それなら○○○○(ライバル車)を選ばれたほうがよろしいかもしれません」と、まさかのライバル車を推してくることも。自分の都合よりも、ユーザーの求めることを優先し、結果としてそれが契約に結びつくのです。

 その反面、ユーザーのリクエストや希望をきちんと把握せず、自分が売りたいクルマを押しつけてきたり、商談中もあきらかに「こいつ、話を聞いてないな」とわかるリアクションだったり……。つねにノルマを達成しなければならないプレッシャーと戦っているので、やむを得ない事情もありますが……。とにかく何でもいいから売りつけようという姿勢が見え見えなのは困ります。

4)明らかに勉強不足

 かつてセールスマンといえば、クルマ好きが就く職業の定番のひとつでもありました。しかし最近ではクルマに対してほとんど、あるいはそれほど興味がなかったり……。完全に仕事と割り切り、生活のために就いているケースも増えつつあるようです。

 興味があることであれば自然と頭に入っていくはずですが、仕事と割り切っている場合、必要最低限の知識しか身につけていないケースもあります。とくに、フルモデルチェンジしたばかりのニューモデルなど、多くのユーザーが興味を示して来店するクルマの知識を身につけていないようなセールスマンは致命的です。

 モデルによっては「ゴルフバッグが何個収納できるか」や、「両側電動スライドドアを装備しているグレードは?」といった具合に、多くのユーザーが重視しているポイントがあります。これらの情報はセールスマン向けの販売マニュアルでも強調されていることが多く、こういった肝心な情報ですらあやふやな答えしか返ってこないようなセールスマンは避けたほうが無難です。

5)ライバル車種を露骨にディスる

 新車セールスマンの販売マニュアルには、ライバルとなる他メーカーのモデルが必ずといっていいほど紹介されています。4車種くらいが多いようです。自社のモデルの優位性と具体的な理由(または装備の優位性などのポイント)とともに、アピールポイントが強調されており、その情報をベースに自分なりに咀嚼すればセールストークとして使えるような構成になっています。

 とはいえ、ありとあらゆるポイントがライバル車より優れていることはまずありません。何らかの弱点や劣っているポイントが存在します。多くのユーザーがネットなどで予習をして、そのウィークポイントを事前に勉強しているケースも珍しくありません。

 問題はここからで、大事な商談の場でライバル車種を露骨にディスる、いわゆる「悪口」をいうセールスマンは性格的に難ありのケースがあります。つまり、ユーザーがいないところで悪口をいっている可能性があるので要注意です。

まとめ:やっぱり最後は人柄?

 クルマを売る立場の方へヒアリングしてみて感じたことは「どうせならば安心してクルマが買えるセールスマンがいい」「信頼できるセールスマンがいい」という、至極シンプルな答えが多かったことです。

 クルマという高額な買い物だからこそ、セールスマンの人柄で決めた(決めたい)! という人が多いことは間違いなさそうです。良くも悪くも、裏側を知る同業者だからこそ、人間性や信頼性を重視しているということでしょう。

 それと、直感的に「この人は信頼できる」とか「この人は何だか不安」と感じたことって案外当たっていることが多いのです。

 迷ったときは「ご自身の直感を信じること」。それもとても大事で、重要な判断材料となりうるようです。