<クローガー・クイーンシティ選手権 2日目◇9日◇ケンウッドCC(米オハイオ州)◇6515ヤード・パー72>
初日を終えて1オーバーの83位。決勝進出へ2日目に伸ばすしかなかった渋野日向子。だが、出だしの10番、11番と連続ボギーを叩くと最後まで苦しみ、トータル3オーバーの113位タイで前週に続き予選落ちとなった。
この日のラウンドのすべては、出だしの10番だった。328ヤードと距離の短いパー4で弾みをつけていきたいホール。渋野も好調のドライバーショットを残り50ヤードのフェアウェイまで運び、準備は整ったはずだった。
だが、このアプローチをグリーンに乗せたものの寄せられず、13メートル残ってしまう。それでも「乗っただけよかった」とここから2パットでいけば何にも問題はない。バーディパットは80センチオーバーさせて寄せた。
問題はこのパーパットだった。「ちょっと右に出してしまった。気持ち悪かった」と決まらず、まさかのボギー。いきなりのつまづきに「焦りというか、もう、落胆。返しがけっこうショックでだいぶ引きずった」と気持ちが落ちると、次の11番でも寄らず入らずと連続ボギー。立ち直るまでに時間を要し、切り替えてからの後半もなかなかチャンスを決められず。最初のバーディが来たのは最終ホールだった。
ショートパットは前週からの課題だった。短い距離が決められない。だからこそ、今週は「目線というか考え方を変えた」とメスを入れて臨んだはずだった。だが、この日も33パット。「ラインに集中し過ぎたら距離感が、という…。だせえなぁ…(笑)」と苦笑いをするのがやっとだった。
それでも後半の3番では1.5メートル、8番では2メートルのパーパットを決めるなど、バーディチャンスは決められないなかでもパーパットを外すことは減ってきた。「出だしで外してから、気にしすぎかなというのはあった。もう打ち出しだけに集中しようと切り替えた。8番は自分のラインにだけ集中したのがよかった」と少しずつ光も見えてきている。
最後ようやく奪えたベタピンバーディも「来週につながったらいいなぁ」と嫌な雰囲気のまま終わらずに済んだ。「しっかり気持ちを切り替えて頑張りたい」と顔を上げて、出場経験のあるポートランドへと向かって行く。(文・秋田義和)
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