お酒を楽しむとき、おつまみにカマンベールチーズ。週末にゆっくりと贅沢な時間を味わいたいとき、この定番の組み合わせを選ぶ人も多いだろう。

北海道産の生乳を100%使用し、伝統の技で作りあげた「雪印北海道100 カマンベールチーズ」。雪印メグミルク株式会社が1962年に国内初のカマンベールチーズを発売してから、今年で60周年を迎える。そして現在、おすすめの食べ方をお客様に伝えるため、なにやら「ガマンのお願い」をはじめたという。

「発売60周年を迎えることができ、まずはお客様と酪農家の方々に感謝を伝えたいです」

こう話してくれたのは、雪印メグミルクの西嶋拓也さん。今回、同商品の歴史と魅力、そして気になる「ガマンのお願い」の真意を探るべく、西嶋さんにインタビューを実施した。

雪印メグミルク株式会社 乳食品事業部チーズグループ 西嶋拓也さん

※撮影・取材は新型コロナウイルス感染症予防に配慮したうえで実施しました。
※写真撮影時のみマスクを外しています。

先人たちの熱き想い「日本にチーズの食文化を広めたい」

1925年の創業から世界中のチーズを研究してきた雪印メグミルク。1962年の当時、なぜ「カマンベールチーズ」を発売するに至ったのだろうか。今の日本人の食卓に、カマンベールチーズが登場した裏側には、先人たちの知られざる努力があったという。

「当時は6Pチーズのようなクセの少ないプロセスチーズ(ナチュラルチーズを粉砕、加熱溶融し、乳化したもの)が主流でしたが、チーズのパイオニアとしてカマンベールチーズはマストアイテムだ!との判断から、1961年に試作を開始したんです」

試作の際には、間に合わせの設備であったことから苦みが強いチーズが出来上がるなど、苦労も多かったそうだ。

「カマンベールの“命”である白カビをコントロールすることは非常に難しく、当時は失敗を繰り返したそうです。その後、最適な白カビを見つけ出して独自に培養することで、安定したカマンベールチーズを製造する技術を確立していきました」

発売当時はパウチ包装にて“チーズの高級品”として主に百貨店で販売されていた

1962年の発売当時は、チーズどころかバターですら匂いが気になる時代だった。

「当時はカマンベールチーズを知っている人もほとんどおらず、何度も存亡の機に立たされたと聞いています。今の感覚だったら1〜2年、売れなかったらもうやめますよね。でも、当時の先輩たちは、時間をかけてでも日本にチーズの食文化を広めたいという想いで頑張ったんです」

1965年には丈夫で流通させやすい缶入りとなった

実際、1962年に発売してから約30年間にわたり、カマンベールチーズは雪印メグミルクの“独占状態”だった。とはいえ、大ヒット商品とはならず、厳しい時期が続いていた。

その後も時代の変遷に合わせて商品改良を重ねていき、ついに1990年代後半のワインブームの追い風も受けて市場が急拡大し、大ブレイクを果たす。

「誰もが気軽にワインを飲むようになり、赤ワインと合わせるならばカマンベールチーズ、というのがメディアでも取り上げられるようになった。さらに他社さんの参入もあって、お客様にとっては選択肢が広がりました。そうして結果的に、当社のカマンベールチーズもたくさんの方に食べていただけるようになりました」

現在ではホールタイプ(左)と切れてるタイプ(右)が発売されている

待つ人だけが味わえる!? “#15分ガマンベール”の真意とは

発売から60年、時代に合わせて味わいは変化しているというが、一貫しているのは北海道産の生乳を100%使うこと、そしてトラディショナル製法だ。チーズの本場・ヨーロッパで用いられている、伝統的製法だという。

「ちょっと専門的な話ですが、世界のカマンベールチーズの製造方法にはトラディショナル製法(伝統的製法)とスタビライズ製法があります。トラディショナル製法では、乳酸菌の働きでチーズのpH値(水素イオン濃度指数)を下げることによってタンパク質同士の結びつきを弱くし、そこに白カビの様々な酵素が働くことで、よりトロッと、そしてうまみの強い濃厚な味わいにすることができるんです」

製法に加え、カマンベールチーズの“命”ともいえる白カビにもこだわっている。

「白カビは自社の研究所にて培養した唯一無二のものを使用しています。製法や白カビのこだわりから、当社のカマンベールチーズはうまみが強いことが特長で、他社国産品と比較して、うまみ成分の主であるグルタミン酸の量が2倍以上含まれています。うまみで選ぶなら当社のカマンベールチーズがおすすめです!」

パッケージの正面上部には「うまみで選ぶ」と1フレーズが!

そして今、この「うまみ」を存分に味わえる「食べ方」について、多くの人に知ってもらうべく「ガマンのお願い」をしているという。

「当社のカマンベールチーズならではのうまみとトロッとした食感を味わっていただきたく、“#15分ガマンベール”という言葉をお客様にお伝えすることにしたのです」

「ガマンしてください」と綴られた広告も展開中だ

チーズの食文化の定着や独自のこだわりのお話の直後に“ガマンベール”、ダジャレが飛び出した。いったい、どういうことなんですか?

「カマンベールチーズを冷蔵庫から取り出していただいてから、食べるのを15分ガマンしてください、というお願いですね(笑)。15分ほど待つことでチーズが室温に近づいて、チーズの断面がトロッとしてきます。カマンベールチーズならではの食感を楽しめるというわけです」

加えて、人の味覚の構造にも関係してより風味が増すというメリットもあるとか。

「一般的にうまみと甘味は低温より室温に近いほうが感じやすいといわれています。当社のカマンベールチーズはうまみが強い。そのため“#15分ガマンベール”していただいて冷えをとってから食べてもらえると、うまみがより引き立つんです」

フレッシュタイプ以外のチーズは、室温に戻すことで風味が楽しめる、というのはあまり知られていないが、チーズ業界では一般論なのだとか。

さらに、雪印メグミルクが行った社外調査でも「冷蔵庫から出したて」と「冷蔵庫から出して15分後」のチーズを食べ比べしたところ、約9割の人が「冷蔵庫から出して15分後」のほうがうまみを強く感じたという。

「発売60周年という歴史がある商品で、こんなダジャレはふざけているという意見も社内であったんですよね…。でも、一番に思うことは、当社のカマンベールチーズならではのうまみをお客様にもっと知ってもらい、体験をしてもらいたい。だから私としては大マジメのダジャレです。いつの日か『今週は頑張ったし、週末はゆっくりと贅沢に“ガマンベール”するか〜』のように多くの人に使っていただければ嬉しいです」

「実は、50年以上前の缶にも『15℃ぐらいにもどすとおいしく召しあがれます』と書いてありまして。当時の人たちも同じような提案をしていたんだなあと、改めてこの商品の歴史を感じました」

50年以上前のパッケージを見てみると……

“ガマンベール”はただのダジャレではなく、科学的にも歴史的にも明確な理由を兼ね備えているものなのだ。

とはいえ、さあお酒を飲んでチーズを食べるぞ、というときに15分ガマンするって、けっこうキビしいような気もする。ガマンしきれずに「パクリ」としたくなるなか、西嶋さんは何をしているんでしょう?

「私の場合、平日には子どもと一緒にさけるチーズを食べて、週末においしいお酒に合わせてカマンベールチーズというパターンなんです。家族と会話していたら15分なんてすぐですよ(笑)。それに、うまみを楽しむために15分待つなんて、ちょっと贅沢な時間の使い方ですよね。私たちは、ただチーズを売って食べてもらうだけではなくて、そういう時間、空間、体験も一緒に提供したいと、そう思っているんです」

なるほど、せっかちな気分でパクつくのではなく“15分ガマンベール”の時間も含めて幸せなひとときを、という想いがこもっているのだ。

食べ比べてみた!“ガマンベール”後のチーズの味はいかに!?

そこで実際に冷蔵庫から出したてのチーズと、“#15分ガマンベール”したものを食べ比べてみたところ…。

冷蔵庫から出したてのチーズ(奥)と“#15分ガマンベール”したもの(手前)

もちろんどちらもおいしいのだが、言われてみると確かに西嶋さんの言うとおり。

冷えたカマンベールは冷たさが最初にきて、その後にチーズのうまみがやってくる。ところが“ガマンベール”したものは最初からチーズのうまみが口いっぱいに広がり、カマンベールチーズならではの独特な香りもしっかりと感じることができる。

見た目も明らかにトロッとしていて、小洒落たお店で食べるカマンベールチーズそのものだ。

この見た目とうまみを目と口で味わえるのが“#15分ガマンベール”の醍醐味だ

「カマンベールチーズって面白いもので、同じ生乳を使用しても乳酸菌や白カビの様子、熟成時間、温度や湿度の違いによっても商品の仕上がりは異なるんです。さらに食べる前に室温に戻すだけでも風味の感じ方は変わる。品質の安定した商品を探求するメーカーとしては大変な部分ですが、それも含めてカマンベールチーズの奥深さを楽しんでほしいですね」

遊び心あふれるパッケージに込められた想い

ちなみにパッケージも凝っていて、発売60周年にあたり期間限定パッケージが展開されている。

「ホールタイプと切れてるタイプの2商品に、各年代のパッケージ変遷とお客様への感謝の気持ちを掲載しています。ぜひ店頭でも手に取っていただければ嬉しいです」

歴史を感じるレトロなパッケージ掲載は必見だ

さらには、箱を開けないと見えないあけくちにも小さな仕掛けがあるとか。

「箱を開けると、あけくちの部分に牛やチーズのイラストが出てくるんです。牛のイラストはよく見ていただくと体の模様が『M i l k』になっています。“#15分ガマンベール”の間に、パッケージも話題にしていただけたら!」

ホールタイプ(上)と切れてるタイプ(下)でチーズのイラストも異なっている

さらに発売60周年記念パッケージでは、4頭の牛が左から少しずつ大きくなって成長していくように描かれている。へえ、よくできた遊び心、である…と思ったら、ここにも深い意味があるそうだ。

「私たちの扱っている乳製品は、“命”がないと何もはじまらないんです。牛が生まれてからお乳を出すようになるまで約2年かかるんですね。そして母牛が子牛のために出す生乳を分けてもらい、ようやく私たちはチーズを製造することができる。日頃ご愛好頂いているお客様への感謝はもちろん、この牛への感謝、そして牛を大事に育てている酪農家さんへの感謝の想いも、パッケージに込めています」

「私たちは酪農家さんがいなければ何もできないですから。最近ニュースにもなっている生乳廃棄問題もそうですが、酪農家さんと共に歩む会社として、チーズの需要拡大によって日本の酪農を支えていければと思っています。そのためにも、カマンベールチーズのおいしさをより多くの人に知っていただければ何よりですね」

雪印メグミルクが創業時代にバターやチーズを作りはじめたとき、それが今のように一般家庭の食卓に並ぶことはほとんどなかった。

だが、今はもうバターもチーズも当たり前。そうした時代を作りだしてきたのは、酪農家への想いとともに、乳製品の食文化をリードしてきたトップランナーとしての雪印メグミルク、なのだ。

過去の貴重なパッケージは今回の取材のため用意された

「最近は他社さんもいろいろな商品を出していて、正直大変です(苦笑)。でも、当社の先輩たちは『チーズのリーディングカンパニーとして日本のチーズの食文化を創造する』という想いを原点に持っていた。それからすると、他社さんを含めてたくさんの商品が並んでお客様が選ぶ楽しみを感じられるという状況は、とても素晴らしいことだと思います」

「製法や白カビの違い、食べる温度によっても風味に変化があるカマンベールチーズは、不思議で魅力的なんです。ぜひ各社食べ比べして、カマンベールチーズの奥深さを体験してみてください。そして、その中で当社のカマンベールチーズを気に入っていただけたらなと」

カマンベールチーズ市場はまだまだこれから!

カマンベールチーズ市場は近年堅調というが、他のチーズと比較すると認知や購入経験は低く、まだ伸びしろがあるという。最後に、発売から60周年を迎えた今、新たな歴史に向かって思うことを聞いた。

「カマンベールチーズ市場は、認知症予防などの機能性の観点や輸入ワインの関税低減による嗜好性の観点からも追い風です。多くのお客様にカマンベールチーズの魅力を知ってもらうことで間口を広げ、今後も長く愛される商品へと昇華していきたいですね。食べる前に“ガマンベール”しても、買うのは“ガマンベール”しないでくださいね(笑)」

発売から60周年を迎えた「雪印北海道100 カマンベールチーズ」。製法のこだわりや、“#15分ガマンベール”という食べ方提案、パッケージの小さなあしらい。これらすべてに、日本のチーズ文化の普及に懸けた想いが乗っている。それは、もうおいしいに決まっているのである。

「雪印北海道100 カマンベールチーズ」詰め合わせが当たる!Twitterキャンペーン

今回、フォロー&ハッシュタグで「雪印北海道100 カマンベールチーズ」詰め合わせが抽選で200名に当たるTwitterキャンペーンを開催中。9月23日から10月7日までの期間限定なのでお見逃しなく。詳しくは下記のキャンペーンサイトへ!

――「#15分ガマンベール」キャンペーンサイト

――「雪印北海道100 カマンベールチーズ」公式サイト

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