キャリコネニュースには、ブラック企業で働いたことがある読者からさまざまな体験談が寄せられている。(文:コティマム)

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9時から翌日18時まで32時間勤務

神奈川県の50代男性(教育・保育・公務員・農林水産/年収100万円未満)は、過去に勤めていた会社が激務だったという。

「1週間のスケジュールは、9時から翌日18時まで32時間勤務。翌朝9時から翌日9時まで24時間勤務。当日18時から翌朝6時まで24時間勤務」

1週間で80時間、月にすると約300時間働いていたという。さらに「月平均150時間残業」もあったといい、「泊まり勤務時の仮眠時間は2時間」という過酷な勤務状況だった。男性はこうしたハードな労働環境から「うつ病を患い退社」した。

転職したら「楽過ぎて収入も良くありがたかった」

埼玉県の70代男性(技能工・設備・交通・運輸/年収200万円)は、現役時代がちょうど「高度経済成長期」。当時の日本には「ブラック企業が多かった」と振り返る。

「自分も繁忙期には何か月も働き詰めで、寝る時間も惜しんで日々14〜15時間働いた。休日はほとんどない。残業手当もない。ボーナスもない。15年働いたが退職金もゼロ。世間知らずの自分はそれが当然だと思ってた」

男性はその後、大手の運送会社に採用されトラック運転手として働いた。

「給与は3倍になり、手当やボーナスを含めると年収は4倍になった。会社の同僚は『仕事がキツイ』と愚痴をこぼすが、ブラック企業で毎月400時間以上働いてきた自分には楽過ぎて、収入も良くありがたかった」

ブラック企業を経験した男性は、「ブラック企業のおかげでどんな仕事をしてもキツイと思ったことはない」という境地に達している。