高速道路を利用する上で知っておきたい豆知識

長期休暇に入ると人の移動量が増加するため、高速道路の利用率も上昇していきます。

今回は高速道路の使い方などは一旦置いておいて、普段なら調べることもないような豆知識をまとめて解説していきます。

ファスナー合流(先頭合流)で渋滞回避

ファスナー合流は先頭合流ともいい、加速車線を使い切って本線へと合流する方法です。合流する様子がファスナーを締める時と似ていることから、こうした名前がつけられています。

メリットは加速車線で最大限加速することで、本線を流れる車との速度差を無くすことができ、後続車がブレーキを踏むことを減らせます。これによって、結果的に渋滞を引き起こすリスクを低減できるのです。

非常時に必須な「三角板」を携帯しよう

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高速道路で車が突然故障して走行できなくなった場合、路側帯などへ移動して停止する必要があります。

その際、車の後ろに「三角表示板」を設置することが義務づけられています。

一般道路においては義務づけられていないため標準装備されていないのですが、高速道路を利用する時は万が一に備えて携帯しておきましょう。

目的のICを過ぎても無料で引き返せる

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高速道路の目的インターチェンジを通過してしまった時、実は場所によっては「特別転回」という手続きをすることで無料で引き返すことができます。

方法は簡単で次のインターチェンジで降りて、料金所(一般レーン)のスタッフに特別転回したいと伝えるだけ。

どこでもできるというわけではなく、インターチェンジなどの構造が対応していない場合、有人ゲートがない場合、スマートインターしか設置されていない場合などは利用できません。また、首都高速や阪神高速では全域で特別転回に対応していません。

高速道路脇の非常電話の使い方

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高速道路の路肩で目にすることが多い非常電話ですが、携帯電話があるからと、一度も使ったことがないという人も多いことでしょう。

しかし、非常電話ならではのメリットもあります。例えば、受話器を取るだけで通報者の位置を特定できたり、会話が不自由な方のために「故障」「事故」「救急」「火災」のボタンが備えられているものもあったりします。

謎の看板「キロポスト」の意味

キロポストは画像のような数字の書かれた看板で、高速道路脇に等間隔に設置されています。

高速道路が始まる起点からの距離を表しており、例えば、東北自動車道であれば川口ジャンクションから、関越自動車道であれば練馬インターチェンジからの距離を表示しています。

主に管理者側が使用しているもので、高速道路を利用するユーザーが恩恵をうけることはほとんどありません。

しかし、ハイウェイラジオで渋滞情報を伝えるときに、「○○キロポストから○キロ渋滞」という伝え方をしたり、時間や距離を計る目安にできたりなど、知っておくと便利なこともあります。

今は空気圧を高くする必要ナシ

「高速道路などを走行する時は、空気圧を高めた方がいい」という何十年前から伝わる言い伝えのような話があります。

たしかにタイヤの耐久性が低かった時代は、空気圧が低いまま高速道路を走行するとバーストしやすく、事前に空気圧を高めにする必要がありました。

現在ではタイヤの耐久性もあがっており、走る道路に区別してわざわざ変える必要はありません。どうしても高めの空気圧に設定したいという場合は、約1割程度のアップにとどめておきましょう。

高速道路は眠くなりやすい?

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長距離や長時間を走行すると、ドライバーに疲労が蓄積して眠気を誘発してしまいます。しかし、疲労度などに関わらず、高速道路の走行中に突然眠くなってしまうという現象があります。

その名も「高速道路催眠現象」といい、景色の変わらない道路環境や運転操作の少なさから、意識レベルが低下して居眠り運転のような状態になったり、目は開いていても判断できない状態になったりすることを指します。

乗車人数が多いと、車内の酸素濃度が低くなって眠くなることもあるようです。

こうした現象を防ぐためには、こまめな休憩を挟んだり、定期的に窓を開けて車内を換気したりといった対策が有効です。