マンチェスター・ユナイテッドの黄金期であるアレックス・ファーガソン政権時代。長らくチームを率いた指揮官が退任してから、クラブは長く低迷期を過ごすことになった。

今回はそのファーガソン監督が最後にマンチェスター・ユナイテッドを率いた2012-13シーズンの最終戦で使われた11名のメンバーをご紹介。

アンデシュ・リンデゴーア

現在:ヘルシンボリ所属

ダビド・デ・ヘアを抜くことはできなかったものの、2012-13シーズンにはプレミアリーグで10試合に出場したデンマーク人ゴールキーパー。

2015年にウェスト・ブロムウィッチへと完全移籍したあとはプレストン・ノースエンド、バーンリーに所属し、2019年からはスウェーデンの名門ヘルシンボリでプレーしている。2020年7月にはキャリア初のゴールも決めた。

右SB:アントニオ・バレンシア

現在:引退

アレックス・ファーガソン監督が率いた最後の試合で右サイドバックを務めたあと、ルイス・ファン・ハールとジョゼ・モウリーニョの下で本格的にディフェンダーとして使われた。そして2016-17シーズンにはチームの年間MVPに選出されている。

2018-19シーズン終了後にチームを離れたあとはエクアドルの国内リーグで2シーズンを過ごし、メキシコのケレタロでプレーした後に現役を引退。

CB:フィル・ジョーンズ

現在:マンチェスター・ユナイテッド所属

2011年にブラックバーン・ローヴァーズからマンチェスター・ユナイテッドに加入したジョーンズ。ファーガソン監督の評価はかなり高く、レギュラーとしての地位を確立した。

しかしながら、いくつかの怪我もあってそれに応えることはできず、その治療のために精神的にも難しい状況を経験した。この数年間は全くと言っていいほど出場機会はないものの、まだマンチェスター・ユナイテッドに所属している。

CB:ジョニー・エヴァンズ

現在:レスター・シティ所属

マンチェスター・ユナイテッドの下部組織から昇格した生え抜きディフェンダー。ルイス・ファン・ハール監督の下であまり評価されず、2015年にリンデゴーアとともにウェスト・ブロムウィッチへと完全移籍した。

そこで継続的に高パフォーマンスを見せたことによって飛躍的に評価を高め、2018年にはレスター・シティへと移籍。プレミアリーグでも指折りのセンターバックとしての立場を確固たるものにした。

左SB:アレクサンデル・ビュットネル

現在:デ・フラーフハップ所属

2012年の夏にフィテッセから加入したオランダ人の若きサイドバック。プレミアリーグでは13試合にしか出場することができず、2シーズンを過ごしたもののインパクトを残すことはできなかった。

2014年にディナモ・モスクワへと移籍した後はアンデルレヒトを経てフィテッセへ復帰。さらに一度アメリカのニューイングランド・レヴォリューションに行き、再びオランダに戻った。現在は2部のデ・フラーフハップに所属。

CMF:マイケル・キャリック

現在:指導者

マンチェスター・ユナイテッドで長く活躍したキャリック。この2012-13シーズンはクラブの年間MVPに選出されたほか、PFAベストイレブンにも名を連ねた。

2018年に引退した後はジョゼ・モウリーニョの下でマンチェスター・ユナイテッドのコーチになり、スールシャールが解任された後は暫定監督も務めた。そしてラングニック就任とともにチームを去っている。今夏はスウィンドン・タウンから監督としての誘いがあったというが、実現しなかった。

CMF:アンデルソン

現在:引退

世界屈指の若手MFとして評価されたヤングスター。マンチェスター・ユナイテッドに加入してからもすぐに出番を得たものの、徐々にペースダウン。2014年にフィオレンティーナへと貸し出され、その後退団することになった。

ブラジルでしばらくプレーした後、2018年にはトルコのアダナ・デミルスポルに加入して復活を期すも、なかなか活躍できず。結局31歳という若さで現役を引退している。昨年は銀行からビットコインを盗んだハッカーグループに関与していた容疑をかけられ、調査の対象に。

右SH:トム・クレヴァリー

現在:ワトフォード所属

ポール・スコールズの後継者としても期待されていたクレヴァリー。ただデイヴィッド・モイーズ体制で苦戦したことで大きな批判を受けてしまい、2015年にエヴァートンへと放出されることになった。

2017年に期限付きで加入したワトフォードでは定期的な出場機会を獲得し、2020-21シーズンにはプレミア昇格に大きく貢献。昨季も28試合に出場するなど重要な存在となっている。

左SH:香川真司

現在:シント=トロイデン所属

2013年3月のノリッジ・シティ戦では見事なハットトリックを決めたものの、オールド・トラッフォードでの2年間で期待に応えたとは言いがたかった香川真司。2014年にボルシア・ドルトムントへと復帰することになった。

ドイツを離れたあとはレアル・サラゴサでプレーし、今年新しい挑戦としてベルギー1部のシント=トロイデンへ移籍。日本人の後輩がたくさん所属するクラブでメンターにもなっている。

FW:チチャリート

現在:LAギャラクシー所属

マンチェスター・ユナイテッドではスーパーサブとして多くのゴールを決めたチチャリート。ただモイーズやファン・ハール体制で出場時間を減らし、レアル・マドリーへのローン移籍を経てレヴァークーゼンへと放出されている。

ドイツで復活した後ウェストハムに移籍するも、プレミアでは怪我にも苦戦し活躍できず。その後セビージャを経てアメリカ・メジャーリーグサッカーのLAギャラクシーへと移籍している。

FW:ロビン・ファン・ペルシー

現在:フェイエノールト アシスタントコーチ

2012-13シーズンは26ゴールを決めてマンチェスター・ユナイテッドをタイトルに導いたファン・ペルシー。ただモイーズ体制になってからは徐々にペースが崩れ、2015年にフェネルバフチェへと移籍している。

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2018年に復帰した古巣フェイエノールトで現役引退し、2020年からコーチとして復帰。昨季からはトップのアシスタントコーチとU-16の共同監督を兼任している。今夏はマンチェスター・ユナイテッドからコーチ就任の誘いがあったというが、それは実現していない。