アメリカ在住の女性の家にやってきたカモが、種族やサイズを超えて大型犬と大親友になり注目を集めている。どこへ行くにもぴたりとくっついて離れない2匹の様子がInstagramで公開されると可愛らしい姿は大反響を呼び、「2匹の関係性は本当に自然なものなんです」と明かす飼い主は2匹をモデルに絵本を描いて出版した。『Metro』などが伝えている。

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米オクラホマ州ブロークンアロー在住で乗馬インストラクターのジェシー・ヴァリエさん(Jessie Vallier、33)は約2年前、数羽のカモのヒナを飼い始めた。ところがコヨーテがジェシーさんの家にやってきてカモたちを襲い、“オラフ(Olaf)”という1羽のヒナだけが無事だった。

突然仲間を失ってしまったオラフだったが、そこに現れたのがジェシーさんが保護した大型犬ニューファンドランドの“スヴェン(Sven)”だった。鳥類のヒナには初めて見た動く存在を親だと思って追いかけるようになる「刷り込み」と呼ばれる習性があるが、「オラフは初めて見たスヴェンにまさに“刷り込み”のような感じで、それ以来スヴェンのそばを離れなくなったのです。スヴェンとオラフが初めて会った日、庭にいるスヴェンを呼んだのですがなかなか来ないので庭に行ってみると、オラフと一緒にプールに入って浮かんでいたんです。私のお気に入りの思い出の1つです」とジェシーさんは2匹の初対面を振り返った。

ジェシーさんは普段の2匹の様子をInstagramに投稿しており、そこにはスヴェンの上に乗って寛ぐオラフの姿や、一緒に水に入って遊ぶ2匹の姿がある。さらに動画には一目散にスヴェンに駆け寄るオラフの姿が映っており、スヴェンが他の犬と走り回って遊んでいる時もオラフは懸命に追いかけてぴったりとスヴェンにくっついていた。その姿はまるで雛鳥が親鳥を追いかける様子を連想させる。

ジェシーさんは「雄のカモを飼っている場合には雌のカモを一緒に飼うと意識がそちらに集中する」と何かで読んだことがあったという。そこで雄のオラフのために雌のカモを飼い始めたが、オラフは雌のカモから逃げるような行動を取ったそうだ。「オラフは2週間くらい雌のカモを怖がっていて、どうしたらいいのか分からずスヴェンのもとに駆け寄っていくんです。この時点でオラフは間違いなく自分のことを犬だと思い込んでいて、女友達よりもスヴェンと一緒に過ごす方が楽しかったみたいですね」と当時を振り返った。

「2匹の関係性は本当に自然なもので、出会った頃からとても仲良しで2年経った今でも続いています。何をするにも常に一緒で、スヴェンが小さなプールで横になろうとすると、すかさずオラフがやってきて一緒に過ごしています。2匹には自分たちだけの小さな世界があるようで、まるで毎日新しい冒険をしているようですよ」と話すジェシーさんは2匹の仲良しぶりにインスパイアを受け、スヴェンとオラフをモデルにした絵本「ビスとオリーの冒険(The Adventures of Biss and Olee)」を出版した。

この絵本は現在までに1000部も売れたと言い、「スヴェンとオラフのストーリーを多くの人とシェアして喜びを分かち合うのは素敵なことだと思います」とジェシーさんは明かしている。

ちなみに過去にも種族を超えた関係性を築いた動物が話題を呼んでおり、飼い猫が家に現れたネズミと仲良くなり、頭を撫でたりキスしたりする様子を捉えた動画が注目を集めていた。

画像は『Metro 2022年8月4日付「Meet Sven and Olaf ― the Newfoundland dog and mallard duck who are best friends」(Picture: @AdventuresofBissandOlee / Mercury Press)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)