<2022年度全国高等学校ゴルフ選手権大会 文部科学大臣旗争奪第43回男子団体の部  最終日◇7日◇サンヒルズカントリークラブ ウェストコース(栃木県)◇6853ヤード・パー72>
8月7〜8日に行われた、「緑の甲子園」こと2022年度全国高等学校ゴルフ選手権大会団体。高校の部で初日、男女ともに日章学園(宮崎県)が首位に立ち、初のアベック優勝が期待された。
その最終日、女子は2位に11打差をつけ楽々V。一方の男子は一時、大阪学院大学に逆転される苦戦をしいられた。それでも後半に粘りのゴルフを展開し、16番でキャプテンの林駿馬(3年)がイーグルを奪取。
「15番で優勝争いが接戦という声が耳に届いて……。次のホールは絶対にイーグルしかないと強く思ったんです。気持ちで3メートルぐらいのイーグルパットをねじ込みました」(林)
これを契機に再びリードを広げた男子も競り勝ったことで、史上初のダブル優勝が生まれたわけだが、勝利を手中に収めた瞬間、さすがに選手たちはホッとした表情だった。
「今日は当たり前のことをしっかり実践したことで、運も味方につけることができました。例えばディボットにボールがハマらずに済んだり、OB方向に飛んでもフェアウェイに戻ってきたり……。うちのチームは全員アンラッキーがありませんでした」(林)
こう最終日のプレーを振り返った日章学園の男子選手たちだが、特に中山凉希(2年)は、
「ボクの場合、5番で池からボールがはね返ってきました(笑)」
と奇跡のような一幕を明かし、負けじとキャプテンの林も、
「20メートルぐらいのパットが2回も入ったんですよ。日ごろから感謝の気持ちを忘れずにプレーしていることで、神様が味方してくれたのかもしれません」
と笑顔で語ってくれた。
「団結力を高めるため夕食のご飯の量も同じにして、みんなが6杯食べていました(笑)。チームの仲の良さは全国一だと思います」
勝利の女神がほほ笑んだのは、「チーム一丸」を最後まで貫き通した学校だった。
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