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 巨人は7日のヤクルト戦(神宮)に7―4の逆転勝ちで4連勝。首位ヤクルト相手に3タテをやってのけ、コロナ禍でどん底にあったチーム状態に光が差し込んでいる。一方で舞台裏では原監督が続々と着手している「チーム改革」に注目が高まっている。

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 最後は帰ってきた守護神、大勢が締めてゲームセット。新型コロナ陽性により7月18日以来、20日ぶりの登板となったが、最速150キロ超の剛速球と変化球のコンビネーションでヤクルト打線を封じ込めた。

 今季、このカードは乱打戦の様相を見せているが、この日も初回に丸、岡本和の連続アーチで先制しながら、暗転したのは4回だ。2点をリードした4回、シューメーカーは先頭の塩見に死球を与え、青木、山田にも連続四球を与えるなど、一死満塁のピンチを招くと迎えたバッターは一発があるサンタナ。一発だけは避けたい場面だったが、無情にも低めのツーシームを捉えられ、グランドスラムを浴びた。これで今季は球団ワーストとなる1シーズン8本目の満塁弾を浴びて、一時逆転を許したが、7回に吉川が逆転2点三塁打を放ち、試合を決した。

 緊迫の試合を勝ち抜き原監督も「粘り強く戦った」と評価。コロナ禍明けで他チームより遅く迎えた後半戦開幕後の1週間を4勝2敗で乗り切った。

 快進撃を続ける一方で、最近は原監督肝入りのコーチ陣の「配置転換」もひそかに注目を集めている。4日の阪神戦からは亀井外野守備兼走塁コーチが三塁ベースコーチ、村田修打撃兼内野守備コーチが一塁ベースコーチに就任。代わってこれまで三塁ベースコーチを務めていた元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチがベンチに戻った。この狙いについて、原監督は「風景というものをちょっと変えたかった。何か動いて、いい方向に行くために」とあくまで勝利のための方策と説明した。

 5日からのヤクルト3連戦では、そのベンチに戻った元木ヘッドが明るく選手を出迎える場面も目立ったとあって、「元木ヘッドは選手のやる気を高めるのがうまい。負けが込んでいることでどうしても暗くなりがちだったベンチ内のムードが一変している」(球界関係者)と好循環を指摘する声も。

 一方でこのヤクルト3連戦では、これまで試合中の配球面を担当していた実松バッテリーコーチがベンチを外れてブルペン担当になっていた。

 「今季は投壊現象が注目を集めているチームですが、一方で『不用意な一発』も多いとあって、配球を担当するバッテリー部門にも厳しい目が向けられていました。今回の配置が一時的なものかは分かりませんが、残り試合も40試合近くなってきて、今後も選手だけでなくコーチ陣への指揮官のムチ入れが一層厳しくなることは予想されます」(同)

 一時は貯金20を作り、独走状態だった巨人が急失速となった要因の一つに投手陣の不振もあげられる。前半戦終了時のチーム防御率4・09、救援防御率4・28は12球団ワースト。さらに見逃せないのは、7月に行われた広島3連戦では3日連続となった「グランドスラム被打率」。この日のヤクルト戦でもシューメーカーが4回にサンタナに満塁弾を浴びて、球団ワースト記録となったように、「絶対に避けなければならない場面」で失点を重ねていることがチームの足を引っ張っている。

 その意味では、この3連戦で実松コーチに代わってベンチで配球面を担当したとみられる阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチにも厳しい目が注がれることは必至となった。

 コーチ陣の配置をめぐっては後半戦から、OBの高橋尚成氏が原監督の要請でファームの臨時コーチを務めるなど、にわかに騒がしくなってきた経緯もある。

 いずれにせよ、常勝軍団である巨人ゆえ、2年連続V逸は許されない。チームはこれで4連勝。首位のヤクルトとは11・5ゲーム差と大きく開いているが、百戦錬磨で知られる原監督の次なる一手にも注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]