パソコンで使うアプリの定番といえば、ブラウザー、メール、オフィスの3つといって間違いない。
日々の生活にも欠かせないインターネットではブラウザーとメールを使う。
そして会社のパソコンでは必ずといってよいほどオフィスアプリを使う。
パソコンの多くはこの3つのアプリに集約されている。
さらにオフィスといえば「Microsoft Office」だ。
いわゆる「Word」「Excel」「PowerPoint」という、「オフィス三種の神器」が定番である。もはや仕事では使わない日がないくらいで、しかも世界のスタンダードになっているのだから、Microsoft Officeなくしては仕事ができない、と言わんばかりだ。
ところが、Microsoft Officeはけっこう高い。
サブスクリプション型の「Office 365」になって、以前よりは廉価に使えるようになったが、それでも年間12,000円程度する。
この先何年も使い続けることを考えると、個人レベルで負担するには決して安い金額ではない。
そこで、Microsoft Officeの代わりに使えるアプリを探してみよう。
●Google Workspaceという手もあるけれど……Microsoft Officeの代わりといってまず思いつくのは「Google Workspace(グーグル ワークスペース)」ではないだろうか。
Googleが提供するオンライン上のアプリで、Microsoft Office同様に、ワープロや表計算、プレゼンなどがそろっている。しかも基本的な機能で互換性があるので、使い慣れた感覚で操作できる。
実際に、今では簡単なファイルやデータを作るときには、Google Workspaceを使っている企業や組織もある。
ただどうしても、
・Googleアカウントが必要
・Googleドライブ上に保存される
このような制約があり、ちょっと使いにくいところもある。
いずれは仕事でもほぼオンライン上でアプリが動作するようになるのだろうが、今はまだパソコンごとにインストールされているアプリを使うことも多いからだ。
●無料で使えるオフィスアプリそこで今回「LibreOffice(リブレオフィス)」を紹介する。
LibreOfficeは、Microsoft Officeと高い互換性を持つオフィスソフト。
WordやExcel、PowerPointに相当するそれぞれのアプリが含まれている。
そしてなんといっても、「無料」という最大のメリットがある。
LibreOfficeはMicrosoft Officeと高い互換性があり、違和感なく使える。
上が、LibreOfficeの表計算ソフト「Calc(カルク)」、
下がMicrosoft Office の「Excel」。
どちらも同じファイルを開いた状態。
LibreOfficeはもともと、「OpenOffice」という名前のアプリだった。
知る人ぞ知るMicrosoftオフィス互換のアプリで、オープンソース型という、プログラムの中身や構造を公開して、世界中の技術者や有識者の集まりによって改良されてきた、いわば「世界中で作り上げている」アプリだ。
どのくらいMicrosoftオフィスとの互換性が高いかと言えば、基本的な用途であればほぼ同じように使えるレベルで、さらにMicrosoft Officeで作成したファイルの読み書きもできる。
ただし、まったく同じものではないので、相互でファイルをやり取りすると、レイアウトが崩れることもある。
その点は妥協が必要だ。
画面を見ると、今のMicrosoft Officeのようなリボンはないが、以前からMicrosoft Officeを使っている人であれば使い慣れていた「ツールボタン」が並んでいるので、違和感なく使えるだろう。
メニュー体系もMicrosoft Officeとほぼ同じような構造だ。慣れれば問題なく操作できるだろう。
LibreOfficeは、Writer(ワープロ=Word)、Calc(表計算=Excel)、Impress(プレゼンテーション=PowerPoint)がひとまとめに提供され、ポータルメニュー画面からアクセスできる。
さらにMicrosoft Officeでは上位パッケージに含まれるデータベース(Access)に相当するBaseや、Microsoft OfficeにはないDraw(図形描画)といった便利なアプリもある。
●インストールは公式WebサイトからLibreOfficeは、公式Webサイト(https://ja.LibreOffice.org/)からダウンロードして、インストールしよう。
もちろん日本語にも対応している。公式サイトなら最新版が登録されているので安心だ。また、プログラムの更新時にも、もちろん無料でバージョンアップできる。
公式サイトからダウンロードしてインストールする。
執筆 八木重和