根強く残る「クラウンセダン」という概念

 16代目となるトヨタ新型「クラウン」が世界初公開されました。

 クラウンといえばセダンというイメージがありますが、新型モデルは4つのスタイルを用意。

【画像】斬新すぎる? SUVスタイルになったトヨタ新型「クラウン」4モデルを実車で見る(29枚)

 セダンとSUVを融合させた「クロスオーバー」、運転しやすいパッケージでスポーティな走りを楽しめる「スポーツ」、新たなフォーマル表現とともにショーファーニーズにも応える「セダン」、大人の雰囲気で余裕のある走りを持つ機能的なSUVとして「エステート」をラインナップします。

 4つのスタイルの新型クラウンについてアンケートを実施。SNSユーザーの声を聞いてみました。

新型クラウンでもセダンは人気のスタイル

「新型クラウンは4つのスタイルが用意されています。もっとも良いと思うスタイルはどれですか?」と質問したところ、もっとも多かったのが「セダン」(51.5%)と、過半数の回答者が選択しました。

 セダンを選んだ回答者からは、「高級車はセダンが良い」「今までのセダンスタイルを消してほしくない」「やっぱりクラウンはセダンでしょう」「唯一クラウン感があるから」など、長年高級セダンでやってきたクラウンだけに、セダンのイメージが根強くあるようです。

 ほかにも、「スマートで走行に向いている低重心デザイン」「セダンが一番落ち着いていて、それでいて古臭さを感じないモダンなデザインが秀逸」「クラウンらしいフォーマルさ、高級感に加え、シャープさがある」など、セダンらしいスタイルを評価する意見がありました。

 次に多く選ばれたのは「スポーツ」(19.8%)で、「スポーツSUVという感じでかっこいい」「とてもクラウンのイメージとかけ離れているが、デザイン単体で見ればまとまっている」「初代ハリアーが先鞭をつけた昨今流行りの高級SUVの流れだと思うので」など、SUVとしてのカッコ良いデザインが受け入れられたといえます。

 一方、「外車みたいなデザインでカッコイイ」「某スーパーカーメーカーのSUVにそっくりだが、アグレッシブなデザインがとても好み」「ランボルギーニ『ウルス』のような攻めたデザインを国産で、しかもクラウンという伝統的な名前で出してきた」といった、海外ブランドのSUVのようなデザインと感じた回答者もいました。

 以降、3位は「クロスオーバー」(16.3%)、4位は「エステート」(12.4%)といった結果になりました。

 それぞれを選んだ回答者からは次のようなコメントがありました。

●クロスオーバー
 ・クーペっぽいスタイルだから
 ・クラウンらしさならセダンが普通だと思いますが、シルエットが1番きれいだからクロスオーバー
 ・クラウンらしくないが、国産車にはないクーペルックが斬新

●エステート
 ・オールマイティに使えそう
 ・15年ぶりのクラウンのワゴンで個人的にも気になっている1台
 ・エステートを乗り継いでいるので必然的にエステート

※ ※ ※

 4つのスタイルのいずれにおいても、「クラウンらしくない」「トヨタっぽくない」といった声が見受けられましたが、これまでのクラウンの概念を打ち破り、「これからの時代のクラウンらしさ」を追求した結果、4つのまったく新しいクラウンを生み出したとトヨタは説明しています。

 これまでのクラウンは、一部を除いては基本的に国内専用のセダンでしたが、新型モデルは約40の国や地域で展開される、グローバルモデルとして新たな一歩を踏み出しました。

 なお、4つのスタイルは同時に発売されるのではなく、まずはクロスオーバーが2022年秋に国内デビューし、2022年末に北米に導入される予定です。

 新生クラウンが海外でどのような評価を受けるのか、いまから楽しみです。