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 京都祇園のすぐ南、舞妓たちが往来する花街の宮川町。石畳が敷かれ京都らしさが色濃く残るこの場所に、1軒のチーズ専門店『プチシャレ』があります。

 チーズの販売などをメインにしたお店で、お昼はチーズをたっぷり使ったランチが手軽に食べられるレストラン、夜はワインバーとして営業しています。

 東山にある宮川町は、京阪電車の祇園四条と清水五条の駅の中間くらいに位置しています。鴨川や八坂神社や祇園、建仁寺など、京都の定番観光スポットに近く、割と落ち着いた雰囲気が漂っています。

 ただ、このエリアは格式が高く、入るのに勇気がいる店もちらほら。しかし、『プチシャレ』は気軽に入りやすい雰囲気のお店となっています。

 入り口を抜けた先は、お店というより誰かの家のような空間。それもそのはず。お店の人が実際に住んでいる住まいらしいのです。

 チーズ専門店で食べるランチはどんなものがあるのか気になっていると、メニューの中に「焼きチーズカレー」を発見。チーズ専門店で食べる焼きチーズカレー、なんだかとっても美味しそうですよね。

 焼き上がりには15分くらい時間がかかるらしく、お店の中をいろいろ見ていると、お店のインスタフォローによるプレゼントを発見。チーズのちょっとした盛り合わせをいただきました。

 今回はクランベリー入りの爽やかなチーズと、フランス産の優しいブルーチーズの2種盛り。ベリーの入ったチーズは爽やかで夏にピッタリのチーズでした。

プチシャレの「焼きチーズカレー」はチーズが主役だった!

「焼きチーズカレー」1430円

 盛り合わせのチーズを食べていると、「焼きチーズカレー」がやってきました。グラタン皿の表面ではチーズがフツフツと美味しそうな音を立てています。スプーンを入れてまず感じたのは、チーズの層が分厚いこと。この厚みだけで、幸せな気分が増します。

 カレーは手作り感があって、まったりとしているけどスパイシーなキーマカレー。そして表面にたっぷり乗ったチーズの深いコクと香ばしさはさすが! 専門店ならではの存在感を放っています。

 ほかのお店では正直、若干の物足りなさを感じることもある「焼きチーズカレー」ですが、プチシャレのチーズのクオリティもボリュームも大満足。一見するとシンプルな見た目ですが、「焼きチーズカレーにしてよかった!」と思わずにいられない、かなり贅沢な一皿でした。

 ちなみに「焼チーズカレー」に使われているチーズはタイミングによって変化しますが、ゴーダ、エメンタール、モッツァレラ、グリエールなど4つのチーズをブレンドしたオリジナルのミックスチーズ。

 チーズ専門店のチーズ焼きカレーは美味しそうという予感は見事に的中していました。また今回は夏場だったのでキーマカレーでしたが、冬場には根菜を使ったカレーに変化するそう。そちらも美味しそうですよね。

食後は青カビの「レアチーズケーキ」をどうぞ

「ブルーチーズのレアチーズケーキ」715円、「コーヒー」495円

 せっかくのチーズ専門店。もっとチーズを堪能したい! と思い、食後のデザートにチーズをたっぷり使った「レアチーズケーキ」を注文しました。このケーキには、ロックフォールというフランスの伝統的なブルーチーズが使われています。

 ブルーチーズを使ったレアチーズケーキというのは初体験。初めはまったりと濃厚な印象なのですが、途中で隠し味のようにふわっと香る青カビがなんとも爽やか。

 お皿に添えられたジャバラという柑橘のジャムはほろ苦くて仄かな酸味があり、一緒に食べると複雑な味わいとなります。

 ほかにもチーズをたっぷり使ったサンドイッチや、お土産にもピッタリなケーキなども販売しています。本格的で美味しいチーズが堪能できる『プチシャレ』。京都旅行のランチにおすすめのお店となっています。

(撮影・文◎けいたろう)

●SHOP DATA

京都のチーズ屋さん プチシャレ

住:京都府京都市東山区新宮川町通五条上ル山田町494
TEL:075-531-5001
営:11:00~22:00 月曜のみ~20:00
休:火・水曜
https://www.petitchalet-kyoto.com/

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。