大の大谷フリーク・バーランダー弟がエンゼルスに喝

 大谷翔平投手の所属する米大リーグ・エンゼルスは37勝41敗、ア・リーグ西地区3位で6月を締め括った。2014年以来のプレーオフ進出が期待される中、西地区首位のアストロズとは12.5ゲーム差と苦しみのシーズンとなっているが、米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のアナリスト、ベン・バーランダー氏は「オオタニとトラウトというMVPの数年間を台無しにしている」と苦境の続くチームに怒りを示している。

 アストロズの名投手ジャスティン・バーランダーの実弟で、米ポッドキャスト番組「フリッピンバッズ・ポッドキャスト」でホストも務めるベン氏。大の大谷フリークとして日本のファンにも知られる存在となっており、普段は温厚な紳士だが、同番組でエンゼルスの惨状に感情を露わにしている。

「エンゼルスはひどい状態。ボロボロです。ホワイトソックスの連戦では勝ち越しましたが、なんて言ったらいいのかわからない。これは良くない」

 ノア・シンダガード投手らピッチャー陣を補強した今季開幕直後は地区首位を独走するなど快調な滑り出しを見せたが、「ところが壁にぶつかりました。球団の連敗記録を更新。アンソニー・レンドン(内野手)は健康を維持できない。フィールドに立てないのです。大乱闘では、補強したアーチー・ブラッドリー(投手)がダグアウト転倒して肘を骨折です」と呆れた表情で現状を指摘した。

トラウト&大谷の状況「無駄遣いという言葉は強烈だが…」

 さらに「トラウタニ」と呼ばれるスターコンビの置かれた状況に、ベン氏は心を痛めていた。

「最近のエンゼルスは“勝利アレルギー”かのようです。一体どういうことなのか。信じられません。オオタニとマイク・トラウトというMVPの何年間が無駄になることを、心の底から同情しているし、心配をしています。無駄遣いと言う言葉はかなり強烈ですし、それは理解しますが……」

 努めて冷静に話そうとするベン氏は低迷の続くエンゼルスに厳しい言葉を投げかけた。

「オオタニとトラウトでMVP受賞4回。エンゼルスにはこの8年間で4回MVPを受賞した選手がいるわけです。MVP投票2位を含めると、6シーズンですよ」「この期間、エンゼルスは592勝602敗。負け越しです。5割を超えたのはうち2シーズン。プレーオフ進出は1度です。しかもスイープされています」

“負の8年間”を振り返ったベン氏。6月28日(日本時間29日)のホワイトソックス戦ではトラウトと大谷がアベック弾を放ちながら4-11で負けたことも回顧しつつ、「我々はMLB史上最高の2人のタレントの全盛期を無駄にしているんです!」と怒りを隠しきれない様子だった。

(THE ANSWER編集部)