分岐点となる試合となりそうだ。巨人は首位攻防となった24日のヤクルト戦(神宮)に6ー16の大敗。エース菅野が3回までに7失点するなど、13年ぶりとなる1試合16失点で歴史的な惨敗。これでヤクルトとの差は「11」。25日にも自力優勝の可能性が消滅する。

【関連記事】「オオタニはもう十分」の“クレーム”から一夜、大谷翔平の101号本塁打に「彼女は今、空に向かってパンチしているだろう」と現地記者が皮肉【2022上半期ヒット】


 投打にわたって力の差を見せつけられた。マウンドに上がったのはエース・菅野。勢いのあるヤクルト打線を封じ込められるか、注目されたが、結果は無惨だった。5回を投げ2本塁打を含む9安打7失点。相手捕手の中村にプロ初の2打席連続本塁打を浴びるなど、球にキレがなく燕打線に翻弄された。

 6回から登板した2番手の桜井も村上に24号2ラン、3番手の戸田も村上に2打席連続となる25号2ランを浴びるなど勢いを止められない。救援陣も炎上、傷を広げ、完膚なきまでに叩きのめされた。

 東京ダービーと注目された首位攻防戦。初戦は5本のアーチを浴び、16失点の歴史的大敗。首位・ヤクルトとの圧倒的な力の差を見せつけられた原監督は「こういうゲームをやっているとファンの方に申し訳ない」と、言葉を絞りだすしかなかった。

 この日の試合内容に関してはこんな声も。

 「とにかくヤクルト打線の元気さが目立ちました。好球必打、走塁に関しても一つ先の塁を狙うスキのない姿勢、何よりチームの雰囲気がいいことが伝わってくる明るいベンチ。一方で巨人ベンチの暗さが気になりました。投手陣も打ち込まれ、打線も覇気がない。巻き返し策が果たしてあるのか、心配になります」(放送関係者)

 2戦目に敗れれば、6月中に自力Vが消滅するという非常事態。今季から3年契約を結ぶ原監督の首元も一気に涼しくなりそうだ。

 「昨年も終盤の試合でヤクルトに3連敗を喫し、V逸。2年連続でV逸となれば、ファンも黙ってはいない。フロントも重い腰を上げざるをえないのではないか。選手のモチベーションを高める高津監督のマネジメント力の優れた点が最近は伝えられているが、選手を生かせない原采配に疑問の目が向けられています」(球界関係者)

 開幕直後は若い力で好調だった巨人もここにきて投打ともに上がり目が見えてこない。2リーグ制後、巨人の自力Vが6月中に消滅したのは03年のみ。その年、就任2年目となった原監督は責任を取って辞任している。

 熱パで盛り上がるパ・リーグに比べて、ヤクルト独走を許したのは、巨人以下ほか5球団の責任もある。ここで踏みとどまれるか。全力で向かっていくしかない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]