お名残惜しくはございますが、これにて終演の時間と相成りました。

弊誌 Engadget 日本版は、本日2022年3月31日をもって更新を終了いたします。

2005年の開設より17年の長きにわたり、皆様のご愛顧ご贔屓をいただいてまいりましたこと、僭越ながらスタッフ一同を代表して深く御礼申し上げます。

弊誌が日本版として始まった2005年といえば、iPhone (2007年発表)も Android (2008年)も影も形もなく、スマートフォンのユーザーもごく少なく、日本のガジェット好きはこの年末一斉にシャープ W-ZERO3を買っていた時代です。

ゲーム機はニンテンドーDSでどうぶつの森やマリオカートが猛威を奮い、PS2がまだ現役、Xbox 360前夜。

(日本版立ち上げ前後のお話は以前ごく個人的にまとめましたので、ご興味あるかたは御笑覧ください。Engadget昔ばなし。またはオリジンストーリー編)

以来17年。iPhoneは13になり、日本人の持つコンピューティングデバイスのデファクトスタンダードといえるまで普及し、Androidは画面ごとパカパカ折り畳めるやつが珍しくもなくなり、Nintendo Switchでは……相変わらずどうぶつの森やマリオカートが猛威を奮っていますが趣旨がブレるのでスルーします。

思えばスマートフォンの黎明期から普及まで、つまりあらゆる人が本当にパーソナルなコンピューティングデバイスを身に付けるようになるまで、買える未来としてのデジタルガジェットにとって素晴らしく興奮に満ちた17年間を、多くのお力添えを賜りながら、読者の皆さんとともに楽しんでこられたことは得難い幸運です。

ラスベガスのイベントCESで、会場LVCCの駐車場に設置されたEngadgetトレーラー。いわゆるタコ部屋

弊誌の更新は今年2022年で終了しますが、われわれを驚かせ、楽しませ、慰めてくれるテクノロジーの進歩は止まりません。宇宙旅行はまだ大富豪の贅沢で、「空飛ぶ自動車」はまだ微妙にコレジャナイやつで、電脳メガネとXRはこれからパーソナルコンピュータやスマートフォンを超える進化の過程を辿ることになります。

Engadget日本版に寄稿・執筆いただいたジャーナリスト、ライターの皆さんはきっとこれからもますますご活躍されますし、Engadget も「本家」米国版や中国語版がこれまで以上にテクノロジーの最前線を追ってゆきます。

長年のご愛顧、まことにありがとうございました。

2005年秋に購入して以来なんの不具合もなく、結局 Engadget日本版より長生きしたRealforce 91UBKキーボードで。

Engadget日本版 エディター Ittousai @ittousai_ej

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(長い長いエンドロール。あなたの名前もあります)

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(暗転)

 

 

 

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……最後くらい綺麗に終わると思いました?

以下余談。

CES 2008のEngadgetチーム集合写真。このなかにGizmodoとEngadgetの創業者ピーター、Engadget日本版のイベントにもよく来日していた二代目編集長ライアン、人気テック媒体Vergeの創業者で初代編集長のジョシュアと現編集長ニライ、シニアエディターのリチャード、ゲーム媒体Polygonの初代編集長クリス、著名リークアカウントのevleaksの中の人ことエヴァンもいます。

わたくしごとながら、長らく続けさせていただいただけに些か思うところもあり、17年を振り返って初心に帰るべく、2005年に二人目のスタッフ、最初の日本人として参加して一本目の記事を検索してみました。

「 電子「水滴の拷問」デバイス 」

帰るべき初心がこれだよ!!!

ありがとらのこいました。