世界選手権にロシアは出場できず
フィギュアスケートの世界選手権はフランス・モンペリエで開催中。女子ショートプログラム(SP)では、北京五輪銅メダリスト・坂本花織(シスメックス)が自己ベストを更新する80.32点で首位に立った。ロシア勢不在の中で貫禄を示したが、ロシアの重鎮コーチは坂本の演技を認めながらも「もし我々の選手がリンクに出ていたら、彼女は1位になるチャンスはなかったでしょう」などと語ったようだ。同国メディアが報じている。
坂本は冒頭の2回転アクセル、続く3回転ルッツにも成功。ダイナミックなステップでも観客を魅了し、拍手を浴びた。後半の連続3回転も着氷。ノーミスの演技で自身初の80点超えを達成した。キス・アンド・クライでは「ええーー!!!」と絶叫。「……80!? 80!? 80!?」と3度も繰り返し、手足をジタバタさせて喜んだ。
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、国際スケート連盟(ISU)は、世界選手権などからロシアとベラルーシの選手を除外すると発表。五輪金メダリストのアンナ・シェルバコワ(ロシア)らが不在の中で貫禄を示した坂本だが、ロシアメディア「sportrbc.ru」は、重鎮タチアナ・タラソワ氏のコメントを伝えている。
タラソワ氏は「滑った選手の中で、日本の女子スケーターは一番良かった」と坂本の演技を認めつつも「もし我々の女子スケーターたちがリンクに出ていたら、彼女は1位になるチャンスはなかったでしょう。彼女はすべてをクリーンにやりましたが、これは20年前の滑りです」と語ったという。
同氏は続けて「(坂本の演技は)すべてのエレメンツがなされましたが、最も難度の高いエレメンツはありませんでした。ロシアの選手たちは最も難度の高いこと追究し、技術的な完璧さにおいて成長しています。言うまでもなく、彼女たちはどこでも1位になるでしょう。日本の女子スケーターは悪くなく滑りましたが、もちろんこれは高いレベルではありません」とも話したという。
(THE ANSWER編集部)
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