パナソニックは2021年10月14日、AV一体型カーナビゲーション「Strada」をフルモデルチェンジし2021年モデルとして発表した。価格はいずれもオープン。発売日は同年12月上旬だ。
 
同社は多くの車種に搭載可能なフローティング構造を採用した9V型大画面カーナビを2016年に発売。翌年2017年には独自のスイング機能を搭載し、2020年に業界初となる有機ELディスプレイを採用するなど進化させてきた。
 
2021年モデルでは、映像と地図画面がHD解像度での表示に対応したことがトピック。高精細なHD描画に対応した「HD美次元マップ」は視認性を考慮した配色の新デザインを採用し、3D地図描画ではビルの明かりや影までリアルに表現。
 
ラインアップは、有機EL採用の10V型大画面「DYNABIGスイングディスプレイ」を搭載しブルーレイ再生に対応したフラッグシップモデル「CN-F1X10BHD」、これのDVDモデル「CN-F1X10HD」、HD液晶採用の9V型大画面「DYNABIGスイングディスプレイ」搭載のDVDモデル「CN-F1D9HD」、7V型画面搭載の200mmワイドサイズ「CN-HE01WD」/「CN-HA01WD」、同2DINサイズの「CN-HE01D」/「CN-HA01D」の全7機種。
 
7V型モデルはこれまでの液晶ディスプレイからHD化されている。また、すべてのモデルがプラットフォームを一新。HD解像度の美しい地図表示だけでなく、画面表示や操作性なども大きく向上した。
 
さっそく実機見分
 
ストラーダ2021年モデルの発表に合わせてメディア向けに開催した内覧会では、フラッグシップモデルとなる「CN-F1X10BHD」に触れることができた。
 
「HD美次元マップ」が高精細でナチュラルな地図を実現
 
今回のフルモデルチェンジを視覚的に感じることができるのは、やはり大きく変わった地図画面。HD解像度で美しい地図表示を実現したことから名付けられた「HD美次元マップ」だ。同社のWVGAモデルと比べて2.4倍の解像度を実現している。
 
これまでの地図画面は、有機ELの優れた発色特性による、カラフルでくっきりとした印象だったが、「HD美次元マップ」はナチュラルで優しい配色となっているのが特徴。また、道路も見やすく文字もより見やすくなっていて、視認性が格段にアップしている。
 
 
リアル感を増した3D地図。時刻の移ろいを情緒感豊かに表現
 
何よりも高精細であることが印象的で、これをもっとも感じられるのは3D地図(立体地図)表示だろう。
 
ビルやランドマークなどの建物は実物に迫るリアルな表現で描かれ、ルート上の先の様子が直感的に把握できる。自車位置マークの周辺を透過表現とすることで見やすさにも配慮されており、リアルさゆえの煩雑さはなく、自然な見栄えに好感が持てる。
 
また、3D地図は、日の光のある時間帯はリアルな街並みを描写する「昼モード」のほか、夕暮れの空気感を再現する「夕方モード」、夜間には建物の窓からの明かりも再現した「夜モード」と、時間帯に合わせて変化。情緒感も高まったのだ。
 
スマートフォンのような操作性
 
この3D地図と2D地図(平面地図)への変更は、2本指でディスプレイに触れて上下に動かすことで俯瞰の度合い(傾き)をシームレスに調整できる。
 
これは新たに採用した「ダイレクトレスポンス&#;8545」により実現したもの。ほかに2本指の回転動作で地図の回転も可能だ。
 
メニュー画面「簡単ツートップメニュー」も進化。オーディオ関係とナビ関係の機能を分けて表示しているメニュー画面を踏襲(初期設定時)しながら、スマホライクな操作を実現した。各メニューアイコンをドラッグすることで好みの位置へ配置変更が可能で、必要のないものに関しては「ゴミ箱」位置へドラッグすれば削除できる。各メニューは設定画面のリストから選択できる。